421: 名無し 2015/08/22(土)11:10:25 ID:heO
1912年 私立劇場
ザワザワ ザワザワ
ヴー
『ロルツィングの【刀鍛冶】指揮者 アウグスト・クビツェク』
(´・ω・`)ノ ̄サッ
♪~♪~♪~♪~
(´・ω・`)(音楽院での徹底的な四年間の勉強の後、僕はスロヴァキアの私立劇場の補助指揮者になった)
(´・ω・`)ノシ\(そしてこの舞台が僕の指揮者デビューだ!)
(´-ω-`)ノ ̄
バチバチパチパチパチパチパチパチ
『続いてホロトウ【マルタ】』
(´・ω・`)ノ ̄ジャカジャン
バチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチバチバチパチパチパチパチパチパチ
(´・ω・`)(この最初の本格的な仕事は成功に終わった)
(´・ω・`)(スロヴァキア…アドルフから聞いていた話でいいイメージはなかったけど、そんなことはなかった 結局、それは偏見でしかなかった)
支配人「素晴らしい!来シーズンまでの契約を早速結ぼう」
(´・ω・`)「はい これからよろしくお願いします」
(´・ω・`)(それから、僕はスロヴァキアをまわった 南の田舎から聞きにきてくれる人もいた)
スロヴァキア とある街
『続きまして『エヴァ』 指揮者アウグスト・クビツェク』
(´-ω-`)スッ
♪~♪~♪~♪~♪
???「ほう…あの指揮者…使える」
公演後 楽屋
支配人「クビツェク君、君に会いたいという人が来ている」
(´・ω・`)「はぁ」
(´゜ω゜`)「あ、あなたは!」
大オペラ監督「君がクビツェク君か 君に来年、1914年に私のオペラで指揮者をやって貰いたい」
(´・ω・`)「ぜひ、是非お願いいたします!」
(´・ω・`)(やった! クラーゲンフルトの楽団といったら40人のオーケストラに美しい劇場、近代的な設備もある そしてケルンテンの州都、つまり都会だ!)
(´^ω^`)(やったやった! もう最高だよ!)
申し分なかった 僕はこの時、幸福に酔いしれていた
数ヵ月後 1914年
ドガーン バパパババパパバパパ
ヒュルルルルルルルル ズガッ 突撃ィー!!! ママー
(´゜ω゜`)
パンパンパンパンパン ドヴルルルルルルルル
ロシアジンダ!コロセ! パンパンパンパンパン ドガー
(´゜ω゜`)(僕は…なんでこんなところに…今頃『ローエングリン』の指揮をしていた筈じゃ…)
アパーム!タマモッテコーイ フゥアハハハー パンパンパンパンパン
大砲ヨーイ ズガーン パパパパパパパ
軍曹「伏せろ、クビツェク二等兵!」
(´゜ω゜`)「うわああ」
ズガーン
軍曹「死にたいのか貴様! 常に腰を低くしていろ!」
(´゜ω゜`)「はい……」
士官「我々はこれからガリチアに向かう! ロシア熊どもから祖国を守るのだ!」
(^q^)(°∀°)『サー、yes、サー!!!』(゜ロ゜)(´゜ω゜`)
ウオオオオオオ?? 砲火だ! ズガーーーー ウアアアアア
パパパパパパパパパパパパパパ ドガーン
(´゜ω゜`)(とにかく、今は生き残ることだけ考えよう……)
ガガガガガガガガガガガガ トツゲキー
ズガーン
1915年
(^q^)「クビツェク、よけろー!!」
(´・ω・`)「えっ」
ズガーーーーーン
(´。ω゜`)「うああああ!!!!」
(^q^)「衛生へーい!!」
野戦病院
(´・ω・`)(ああ…なんとか命拾いした…でも、重症の人はみんな棄てられていく…)
(´-ω-`)(僕も覚悟を決めておこう…)
上官「アウグスト・クビツェク二等兵、回復したな 次の戦地が待ってるぞ」
(´・ω・`)(助かった……いや、また地獄に行くだけか……)
上官「その前に1ヶ月の休暇が下りた 故郷で過ごすといい」
(´・ω・`)「はっ」
リンツ
(´゜ω゜`)「えっ…ここがリンツ…? ここまで荒れ果ててたなんて…」
父「クビツェク…生きてたか…そうか…神はまだお前を見捨てなかったか…」
(´・ω・`)「父さん…店は…」
父「もう…疲れた 店は閉める ここら一体みんなそうさ」
(´・ω・`)「……」
辛い時代ンゴ…
1917年
(°∀°)「やった!ロシアで革命が起こったぞぉー!!」
(´・ω・`)「やった!これで帰れる…?」
(^q^)「次はイタリアが攻めてきたぞぉー!!」
(´ ω `)「ええ…」
1918年
母『戦地で頑張る息子へ この度、父が死去しました』
(´;ω;`)(父さん…もっといい晩年を送って欲しかった…何もこんな絶望と悲痛の中逝かなくてもいいじゃないか…)
ーーーーー
ーーー
ー
(°∀°)「俺達は……負けた」
(^q^)「……ちのう」カチャ
(°∀°)「……俺も」カチャ
(´゜ω゜`)「あっ…駄目だよ!!」
バンバン
(°∀°)「」(^q^)
(´゜ω゜`)「あう…あう…」
( ・`ω・´)「折角命拾いしたのに…馬鹿な奴らだ」
(´゜ω゜`)「上官……」
( ・`ω・´)「クビツェク二等兵、ここで俺達の部隊は解散だ」
(´・ω・`)「上官…僕はこれからどうすればいいのでしょうか」
( ・`ω・´)「そうか、お前は元音楽家だったな これからの時代生きていくのは厳しいだろう」
( ・`ω・´)「取り敢えず、故郷に帰れ」
(´゜ω゜`)「はい」トボトボ
( -`ω-´)(あいつも、不運な奴だ 時代が違えば名のある音楽家になれたものを…)
( ・`ω・´)(だが、戦争では落ちぶれる奴がいるのと同時に成り上がる者もいるものだ 革命と同じだな)
( ・`ω・´)(取り敢えず、俺はドイツの義勇軍にでも入るか)
ウィーン
(´・ω・`)「あの、この劇場で指揮者や奏者は募集してますか」
支配人松「こんな時代やってる訳ないぞ」
(´・ω・`)「はい…わかりました」
(´・ω・`)「あの、ここで」
従業員「ああ!?忙しいんだ帰ってくれ!」
(´゜ω゜`)「そりゃそうさ…敗戦国が呑気に音楽なんてやれる訳がない やってるとしても国営劇場外側くらい…」
(´゜ω゜`)「でも、そんな大きいところで僕みたいな新米を雇ってくれる訳ない…」
(´゜ω゜`)「映画館の楽長…取り敢えずこれで食いつなぐか…」
>>433の冒頭、自動ドアがあいて室内に入ってくるシーンかと一瞬思ってしもうた
おまワイ
ワイもや
(あれワイ書き込んだっけ)
(´・ω・`)(この仕事も人件費削減ですぐ終わった…)
(´゜ω゜`)(せめて、個人レッスンの契約でも見つけなきゃ……!)
数日後
(´・ω・`)(誰も見向きもしない… 万事休す…か)
母『クビツェクへ 隣り街の役場で職員を募集しています 市長もあなたの音楽的才能について関心をもってくれています』
(´・ω・`)(音楽と…全く関係ない 母さんはそれをわかってるみたいだ)
(´・ω・`)(背に腹は変えられない…か)
リンツの隣り街 エファーディング
市長松「受験番号334番アウグスト・クビツェク君」
(´・ω・`)「はい」
市長松「合格だぞ」
(´・ω・`)「…ありがとうございます」
この瞬間、僕の音楽家への道は終了した
(´・ω・`)(でも、僕は幸せ者なんだよね 今オーストリアじゃあ自分の夢どころか今日のパンにすら事欠く人が大勢いるんだ)
(´・ω・`)(夢なんて…贅沢なこと言ってられないんだ…)
(´;ω;`)
こうして、僕は役人になった
1920年
(´・ω・`)(生計は楽じゃなかったけど、段々音楽の趣味に捧げる時間もできてきた)
(´・ω・`)(そして、街の仲間とオーケストラを立ち上げた 小さな町の小さな楽団だ 仕事をしながらたまに野外コンサートをしたりした)
「待ち受け番号334番ハンス・ヒトラーさん、5番窓口にどうぞ」
※ヒトラーという姓は、オーストリアではそれほど珍しくない
(´・ω・`)(ん)
(´・ω・`)(アドルフ…か 懐かしいな あの頃は、本当に楽しかったなぁ)
(´・ω・`)(そういえば、彼は今何をしてるんだろう)
(´・ω・`)(ゲルマンの英雄に憧れていた彼だ きっと僕よりも立派な兵士になったんだろうな)
(´・ω・`)(もしかしたら、戦死…?)
上司「クビツェク君、書類はまだかい?」
(´・ω・`)「はい、只今」
(´・ω・`)(ま、アドルフなら生きてたら有名な建築家か芸術家になっているんだろうな)
この時、僕は彼がミュンヘンの政治家になっているとは思いもしなかった
数ヵ月後
(´・ω・`)「うーん、中々景気は回復しないなぁ」シンブンパラー
『彡《●》《●》
国家社会主義の著名な大衆演説家、アドルフ・ヒトラー』
(´・ω・`)「」ピタッ
(´゜ω゜`)「はい?」
(´・ω・`)(そうか…アドルフも芸術家の道はあゆめなかったんだな…)
(´-ω-`)(……)
1923年
『アドルフ・ヒトラー 逮捕』
(´・ω・`)(余りま驚くニュースでもないかな)
(´・ω・`)(でも、彼が読んでた「群衆心理」で言ってたけど先導家って一回失敗したらもう終わりなんじゃ…)
しかし、彼は、甦った
(´・ω・`)(最近は、このオーストリアの新聞でもアドルフの名前をよく見るなぁ)
「大ドイツ主義いいゾ~これ」
「ヒトラー氏(オーストリアに)入って、どうぞ」
「(英仏政府)これもうわかんねぇな」
「(ユダヤ人)†悔い改めて†」
(´・ω・`)(アドルフはすごいな 昔は僕一人だけしか彼の話を聞いていなかったのに今は数万人が聞いてる)
(´・ω・`)(ん……なんだろうこの違和感は)
(´゜ω゜`)「あっ!」
クビツェクの家
(´・ω・`)「あった…!このトランク、アドルフの葉書、手紙、スケッチが沢山ある」
(´・ω・`)「送るべき…かな?」
(´・ω・`)「う~ん、でも、僕のことなんてもう覚えてないよね 取り敢えず保管しておこう」
そして1933年、アドルフ・ヒトラーは帝国宰相となった
(´゜ω゜`)「……」
(´・ω・`)「よしっ、一筆書くか」
いつも一緒にいて夢を語ったり趣味を楽しんだり恋の話して
暮らしてた友達を忘れるわけないやんけ・・・切ないで・・・
(´・ω・`)(僕は勿論返事を期待していなかった)
(´・ω・`)(帝国宰相は忙しくて、25年も前の友人に返事を書く暇なんてないだろうから…)
(´・ω・`)(でも、政治的なことは抜きにしても、旧友としてお祝いを述べる必要はあるよね)
一ヶ月後
郵便屋「ク、クビツェクさんお、お、お便りです…」
(´・ω・`)「はい(なんでこんなに怯えてるんだろう?)」
(´・ω・`)「えーと、差出人は…」
(´゜ω゜`)「アドルフ・ヒトラー」
彡(゜)(゜)
『親愛なるクビツェク!
今日やっと君の手紙を見た。就任以来、膨大な量の手紙を見るので、こういうことは珍しくないないのだ
それだけに、長い年月の末に初めて君の消息と居場所がわかって、とても嬉しい
困難な闘争の日々が終われば、僕よりも喜んで我が人生最良の日々の思ひ出にまた浸りたい
君が僕のところに来ることは可能だろうか 旧友を想いながら、君と君の母上にご多幸をお祈りします
アドルフ・ヒトラー』
彡(゜)(<)
クビツェクのパッパマッマの安否状態知っててくれたんか・・・
近くにクビツェクがずっと居ればなぁ…
(´・ω・`)
『我が人生最良の日々』
(´・ω・`)
(´;ω;`)「うっ……うっ……うあああああ
ーーーーー
ーーー
ー
『君が僕のところに来ることは可能だろうか』
(´・ω・`)「うーん、これどういうことだろ 僕がオーバーザルツブルクの山荘に? いやそれはないな…」
(´-ω-`)「それに、一体何を話せばいいんだ……僕は政治的な意見なんて言えないし、何より戦争は音楽ができなくなるから嫌だよ…」
(´・ω・`)「どうしようかな」
しかし彼は1938年にオーストリア国境を超え、かつて父が税関使として働いていたブラウナウに入った
それでもヒトラーは戦争しそうではあるが
ドイツ国防軍はオーストリアに進駐
3月12日の夕方、ヒトラーはリンツの市長舎のバルコニーで演説した
(´・ω・`)「よし行くぞ」
僕は彼が泊まるホテルへ向かった
ザワザワ ザワザワ ハイル! ザワザワ
ザワザワ ハイル! ザワザワザワザワザワザワ
(´゜ω゜`)(うわ、凄い人だかりだ)
(´・ω・`)「ちょっとすいません……」
ナンダアイツ アンナマエニデテナニヲ?
(´・ω・`)「あの…帝国宰相と話がしたいんですが」
SS「はぁ?(イカれてんなコイツ)」
ソウトウニアワセテダッテヨ プーナニアノオヤジ ヤマダタロウオツ
(´・ω・`)「この手紙を…」
SS「……少々お待ちを」
SS「中に入って、どうぞ」
ウオオトオサレタゾ イッタイナニモノナンダ
(´゜ω゜`)(うああああ 新聞で見るような人ばっかりだ)
(´゜ω゜`)(そうか!明日はオーストリア併合の国民投票をやる前日だ とんでもないタイミングで来てしまったぞ…)
ジロジロ ジロジロ
(´;ω;`)(か、帰りたい……)
SS「この部屋です」
(´・ω・`)(もうここまで来たんだ 行くぞ…)
(´・ω・`)(アドルフ…は駄目だよね 礼儀正しくしないと アドルフはそういう無礼なのが嫌いだったし…)
(´・ω・`)(ゴクリ…)
ガチャ
ほな…
続き楽しみなんじゃあ^~
待ってるやで
2人で暮らしてた頃のままやとええなぁ
彡(゜)(゜)「ん?」
(´・ω・`)
彡(゜)(゜)「お、クビツェクやんけ!」
ザワザワ 「総統と親しげに…」「な、なんだと…」「うらやましい…」 ザワザワ 「一体奴は何者だ」
(´・ω・`;)「え…えと…」
(´^ω^`;)「お、お久しぶりです総統閣下 この度は急に押し掛けてしまい申し分ありません 今日のお日柄もよく…えと…」
彡(゜)(゜)「はは…」
彡(^)(^)「上出来や、クビツェク! ついにお前も他の連中と同じことを言うようになったな」
(´^ω^`;)「あ、あはは…は…」
彡(゜)(゜)「よっしゃ!こっちに来いや!」
脚色やろうけど…
通された場所は、バルコニーからリンツが一望できる部屋だった
彡(゜)(゜)「クビツェク、お前は本当にあの頃のままや お前がどこにいても、ワイならすぐに見分けられたで お前は何も変わっとらん ただ年をとっただけや!」
彡(^)(^)「久しぶりに会えて嬉しいで! まぁ座れや」
(´・ω・`)「あ、ありがとうございます」
彡(-)(-)「スマンな 本当はもっと長話したいんやが…」
彡(゜)(゜)「今のワイにはブライベートはなく、普通の人みたいに振る舞うことができないんや」
(´・ω・`)「はい、理解できています」
彡(゜)(゜)「見ろや、ドナウ川に架かるあの橋を」
彡(>)(<)「まだ架かっとるんか 昔と変わらんボロいままや!」
彡(゜)(゜)「ワイは断言するで! あの橋をあのままにはせん」
彡(^)(^)「でもな、ワイはまたお前とあの橋を渡ってブラブラ歩きたいんや」
彡(-)(-)「だがそれは無理や ワイが現れれば、皆がついてまわる」
彡(゜)(゜)「しかしクビツェク、信じてくれや ワイはリンツに対してたくさんのことをしてやるつもりや」
(´・ω・`)「あの計画ですね」
彡(^)(^)「せや! 今こそあれを実現するで! まずはでかいオーケストラからや!」
(´・ω・`)(彼は青春時代に企てたすべての計画を再び披露した まるであの頃から30年ではなく、せいぜい3年しか経っていないかのようだった)
彡(゜)(゜)「ところで、お前は何になったんや、クビツェク?」
(´・ω・`)「私は地方官司になり、助役になりました」
彡(゜)(゜)「助役とはどういうもんや」
(´・ω・`;)「え、ええと…つまり、役人です」
(´゜ω゜`)(し、しまった!これだけは口にしちゃいけないと決めていたのに!)
彡(゜)(゜)「そか、役人か…書記か けれども、お前には合わんやろ お前の音楽的才能はどこにいったんや」
(´・ω・`)(僕は話した 敗戦によって僕の音楽の道は台無しになり、飢え死にしたくなかったので、転職したことを)
彡(-)(-)
彡(゜)(゜)「せや、敗戦や」
彡(゜)(゜)「クビツェク、お前は役場書記のまま終わるべきやない」
ーーー
彡(゜)(゜)「そか この小さな町で小さなオーケストラを…素晴らしいことや どんな交響曲を演奏しとるんや」
(´・ω・`)「シューベルトの『未完成』、ベートーヴェンの『英雄』『運命』、モーツァルトの『ジュピター』などです」
彡(゜)(゜)「そか それならワイはお前を援助せなな 報告書を作って送ってくれや それと、何か悩んだでることはないか」
彡(^)(^)「ワイがパパーッと解決したるで!」
(´・ω・`;)「い、いえ…つつましながらも十分生活は出来てるので特に希望はありません」
彡(゜)(゜)「ファ!?大抵のの奴は喜んで頷いてたで」
(´・ω・`)「そ、そうですか…」
あの頃はもう戻らないんやね…
彡(゜)(゜)「ところでクビツェク、子供はおるか?」
(´・ω・`)「ええ、3人います」
彡(゜)(゜)「3人もか!」
彡(-)(-)「ワイには家族がおらん 一人ぼっちや だが、お前の子供達の面倒をみてやりたいやで」
(´・ω・`)(彼は子供について詳しく知りたがった 3人とも芸術的才能があると言うと、彼は喜んだ)
彡(゜)(゜)「クビツェクの子供にはワイらみたいに貧困で苦しんでほしくないんや」
彡(-)(-)「お前と別れてから、ワイは最悪の日々を送った 若い才能が困窮のために破壊されるようなことがあってはならんのや」
彡(゜)(゜)「だから子供達に援助させてくれや!
リンツのブルックナー学院に入れさせるで」
(´・ω・`)(僕がそれを断ると、彼はそれでも食い下がった)
彡(゜)(゜)「そ、それくらいはさせてくれや! 他ならぬ、クビツェクの息子や 遠慮するなや!」
(´・ω・`;)「えと…やはりそういう訳には…」
彡(。)(゜)「むむ…流石ワイの親友や…他の奴に通用する手が全く通じん…」
逆に、クビツェクと真反対の人間ばかりがヒトラーを囲んどったんやなぁ…
副総統「総統、流石にそろそろ」
彡(゜)(゜)「ファ!? もうこんな時間か!」
(´・ω・`;)「あ、そうでした! これを!」
彡(゜)(゜)「これは…ワイの画材や絵葉書か…」
彡(゜)(゜)「クビツェク、これらはお前だけの所有物や これをどうしようとワイは一切関与する気はあらへん」
彡()()「全く、最近はワイが書いた絵だと言って高値で贋作を売るアホがおるんや」
彡(●)(●)「覚えとるか!?ワイが学生時代に肖像画のペアを組まされたやつを! あいつ、ワイとほとんど喋ったこともない癖にワイの学生時代の伝記書きよった!!」
彡(゜)(゜)「そういうものはワイのことを本当に知っとる人物だけが書くべきや もしそういう人物がいるとすれば、それはお前や、クビツェク」
彡(●)(●)「ヘス副総統、このことを直ちに記録しておくように」
ヘス「はい総統」
彡(^)(^)「ほなまた会おうや、クビツェク」
(´・ω・`)(あれから、僕の静かで目立たない生活は急に騒がしくなった)
(´・ω・`)(まず僕の所有物が狙われた ssの不良隊員や欲深な連中がよく家にきた)
役所
(´・ω・`)「あの、この書類についてなんですが」
職員「は、はい…なんでしょうか…」
(´-ω-`;)(明らかに怖がられてる…たまにそうでない人がいてもコネ狙い…)
(´・ω・`)(でも新たな知り合いもできた 副総統のヘスだ 彼は他のss隊員や高官と違い、興味深そうにアドルフのことについて聞きたがった)
(´^ω^`)「そこで彼は言ったんですよ『彼女と一緒にドナウ川に飛び込む』って」
ヘス「ははは、女性に対しては昔からそうだったんですねぇ 今お付き合いなさっているブラウン嬢も…」
(´^ω^`)「あはは、付き合った女性3人が自殺未遂……! ははは……は…」
(´・ω・`)(そして、是が非でも援助を受けない僕に業を煮やしたアドルフは僕にあるチケットを送ってくれた リヒャルト・ワーグナーの祝賀劇の招待状だ! それは、あくまで彼の友人としてだ)
(´;ω;`)(その公演は僕の叶わぬ夢だった! 美しい名曲、見ることすらできなかった巨匠! もう死んでもいいとすら思えた…!)
彡(゜)(゜)「ワイが見ることができるのは、この上演だけや だが仕方ない、戦争なんや」
彡(-)(-)「この戦争のせいで、ワイの建設事業は何年も後戻りしてしまったんや 残念や ワイは戦争をするために帝国宰相になったんやない…」
(´・ω・`)「……」
彡(゜)(゜)「クビツェク、お前も知っとるやろ どれ程ワイに建設したいものがあるかを」
彡(●)(●)「戦争なんて糞や! ワイの建築計画を邪魔しおってからに……!」
(´・ω・`)(フランスに勝利した後こんなことを言うなんて思いもしなかったよ…)
彡(゜)(゜)「戦争が終わったら、ワイはまたお前を呼ぶ そして一緒に新しい建築を考えるんや」
彡(゜)(゜)「お前はいつもワイのそばにいなけりゃならんのや」
ヴー
パチパチパチパチパチパチパチパチ
こうして、最後の演目『神々の黄昏』が終わった 彼は別れ際に言った
彡(^)(^)「ほな、また!」
しかし、その約束は果たされることはなかった
1945年4月
彡(゜)(゜)「お、拳銃と青酸カリやんけ! 同時に使ったろ!」
アドルフ・ヒトラー 死亡
8日後 ドイツ降伏
>>499の適当さに草
サンイチ
クライマックスやのに遺影で草
ありがとイッチ
>>499で泣きそうな感情一気に吹っ飛んだよ
1946年 グラーゼンバッハ収容所
CIA「あなたはアドルフ・ヒトラーの友人なのですか?」
(´・ω・`)「はい」
CIA「いつから?」
(´・ω・`)「1904年からです」
CIA「それはどういうことですか?当時彼はまだとるに足らない人間だったはずです」
(´・ω・`)「それでも私は彼の友達でした」
CIA「なるほど それであなたは彼から何か貰いましたか?」
(´・ω・`)「いえ何も」
CIA「後年の彼はあなたを歓迎しましたか?」
(´・ω・`)「はい」
CIA「どうやって彼に会ったのですか?」
(´・ω・`)「私の方から出向きました」
CIA「それであなたは彼と一緒にいたのですか? 本当に? すぐそばにですか?」
(´・ω・`)「はい、すぐそばにいました」
CIA「二人だけで? 警備なしで?」
(´・ω・`)「二人だけで、警備もなしです」
CIA「それなら、あなたは彼を〇すこともできたでしょう?」
(´・ω・`)「できたと思います」
CIA「ではなぜ、彼を殺さなかったのですか?」
(´・ω・`)「彼は、私の友達だからです」
ハプスブルク旧皇太子オットーの話すこ
1947年4月
CIA「もう帰ってくるなよ」
(´・ω・`)(僕何もしてないんだけどなぁ…)
(´・ω・`)(僕ももう57歳か)
(´-ω-`)「……」
集まれ!集まれ!
(´・ω・`)「ん」
急いでこっちに来い!
(´・ω・`)「『リエンツィ』……か 久しぶりに見てみるか もうほとんど瓦礫みたいな劇場だけど」
劇場(急ごしらえ) 中
(´・ω・`)「お、この崩れた柱が腰掛けるのに丁度いいや」
石を持ってこい 松明を持ってこい!
(´・ω・`)「よっこらしょ…腰が痛いなぁ 戦中の瓦礫運びが効いたな…」
奴は呪われた 奴は破門された!
(´・ω・`)「……」
私が引き上げてやった民衆たちも、私を見捨てた
私の幸運に集まってきた友達たちも、私を見捨てた……
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)(……)
(´-ω-`)(……)
1956年 アウグスト・クビツェク 死去
彼の残した著書は青年期のヒトラーを詳細に記した数少ない資料として今日も参考にされている
完
乙!
サンキュークビツェクフォーエバークビツェク
ハイル・・・
お疲れ様やで
最後まで敬語で話さないといけなかったのがかなC
その孤独は今も続いとる気がする
↓
同じ民族でもドイツとオーストリアの民族自決はアカンで
↓
ヒトラー「散り散りのドイツ民族よこせ」
上手いだけで特長がないとかいうけど学生としては十分やん
画風なんて描いていくうちに身につけるもんなんちゃうんか
ヒトラーとクビツェクが戦火を逃れてニューヨークに渡るシナリオ見たかったわ
もっと歴史知りたくなったわ
こういう書籍のやきう民SS化もっとしてほしいンゴ
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