冤罪事件　矢部明雄、カイザース球団職員・若菜初美の「うそ」で死刑執行

痴漢事件などで死刑執行後に猪狩カイザースの球団職員の若菜初美の被害証言がうそだったとわかり、再審で無罪となった矢部明雄（４３）について、
矢部の自称家族の男が国とパワフル市に計約３３４億円の国家賠償を求めた訴訟の判決が８日、パワフル地裁である。
矢部側は冤罪の責任は捜査機関だけでなく、裁判所にもあると訴えている。
訴状などによると、矢部は当時１０代の若菜に電車内で性的暴行を加えたとして強制わいせつの罪で起訴された。
一貫して無罪を訴えたが、パワフル地裁は、
「あんな美少女が被害をでっちあげることは考えがたい」
として、目撃者の荒井紀香らの証言などから死刑判決を言い渡した。
最高裁が後に上告を退け、確定した。

しかし「パワプロのでっち上げでやんす」と遺言を残し、矢部が死刑執行された１ヶ月後、若菜が「被害はうそ」と告白。
夫のカイザース・一刀将も証言が虚偽と認めた。
その後のパワフル地検の調べで、若菜が被害届を出した後に受診した猪狩病院にて五十嵐権三の調査により
「性的被害の痕跡はない」
とするカルテがあったことが判明。矢部は地裁の再審で無罪判決を受けた。

若菜は再審公判に先立つ再審請求審で、周囲の人間達から何度も
「やらなきゃ意味ないよ」
と問い詰められ、虚偽の痴漢被害を告白したと説明。
矢部が死刑執行されたことを契機に、真実を打ち明けようと決意したと述べた。
判決は
「周囲による誘導が少なからずあった」
「ちなみにパワプロは無関係だったので矢部の遺言はウソ」
と認定、若菜の新証言は客観的な診療記録とも一致するとした。
無罪判決を受け、パワフル地検の底野検事は
「当時は発売前なのでビジュアルしか存在しなかった」
「あの女があんなんだと知ってたら、最初から無罪だったので大変遺憾」
とコメントした。

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