ワイ「あ、あぁ~ッ!」ビシャビシャビシャーッ!(トイレに吐きながら出す音)
カキ「はい、今日の搾〇は終わり。お疲れさまでした」
ワイ「うぅ……あ、ありがとうございました……」
数週間前、念願の牡蠣シーズンになったのだが、『スーパーで買って食べたから去年あたったのでは』
という懸念の声があり、結果、カキちゃんを居酒屋でワイのオクチからパクパクするようになった。しかしカキちゃんはなんだか
ワイのコトがキライみたいで、今年もノロに引っかかって、おなかイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイなのだった。
ワイ「トホホ……カキちゃん美味しいのにノロはイタイイタイなんだから……あーあ、どうにかしてカキちゃんのノロ感染を避けてもらえないかな~、ん?」
深夜なのにカキちゃんを入れた冷蔵庫から明かりが漏れている。
カキ「よいしょ……よいしょ……」
ワイ(あ、余ったカキちゃんが、開けっ放しの冷蔵庫で鮮度を悪くしている!?)
カキ「ふぅ……こんなものですかね……。もっと気持ち良くなってもらえるように頑張らないと……」
ワイ「カキちゃーん!」 バターンッ!
カキ「ひゃあッ!?」
ワイ「チ、カキちゃーん! ごめんよーッ! カキちゃんはワイの不注意でノロウイルスのろのろの練習してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ! ハフッ!ハフッ! カキちゃんの腐りかけの匂い!」
カキ「ど、ドサクサにまぎれて匂いを嗅がないでください!」
ワイ「ご、ごめんねカキちゃん……!」
カキ「べ、別に、ノロウイルスしこしこ練習するくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、私は生食用で、あんまり旨味が多くないから」
ワイ「そ、そんなことないよ! カキちゃんのその気持ちだけでワイは十分美味しいんだよ! あっ、そ、そうだ! カキちゃんカキ用醤油出して!」
カキ「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今から生食するからね!腐りかけカキちゃんのやわらか身体をゴックンするからね! ちゃんと受け止めてね!」
カキ「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! カキ! ぷにぷに身体を食べるぞっ!」ゴクゴクゴクーッ!
カキ「ひゃあッ!」ビシャーッ!
ワイ「くっ、ふぅ……! す、すっごいヤバイのがあたったぁーッ!」
カキ「ほんとうです……で、でもなんで……?」
ワイ「それはね……カキちゃんの気持ちが、ワイに伝わったからだよ! カキちゃんの鮮度の悪さとノロウイルスがね!」
カキ「私のせんど……」
ワイ「そう! だから、加熱用と生食用の違いなんて、二の次なんだよ! ノロウイルスは、あたらない人が気を遣うより、あたった人が懲りないんだよ!」
カキ「こ、懲りないって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、生食に付き合ってもらってもいいですか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイは一晩中カキちゃんのノロウイルスで嘔吐下痢を続けて次の日の朝すらトイレから立ち上がれなくなった。
でもまぁ、その日以来、トイレに出られないままカキちゃんの幻影が耳元で「来年もですよ」とつぶやいてくれるようになったので結果オーライ! 終わり
カキに当たる→ノロウイルスを撒く→カキがノロウイルスを吸い込む→誰かがカキを食う→以下ループ
この無限ループなんとかならんのか