酷暑から一転、秋の到来を感じる肌寒さが東京を包んだ9月11日。
新宿・歌舞伎町では長袖の通行人が目立つなか、ユニフォーム姿の野球帽を被ったのメガネ男が
警察官と押し問答を繰り広げていた。元プロ野球選手の矢部明雄氏(51)だ。
「現場は緊迫した空気が流れていました。
銃で威嚇射撃を受けながら職務質問を受けていたようで、
矢部は必死に“盗んでないでやんす!”とまくしたてていましたが、
パトカーに乗せられ、連れていかれました」(目撃者)
2016年2月に現パワフルズ監督・パワプロ宅に訪問した際に
妻の絵久さんの下着を盗んだとして窃盗罪の容疑で逮捕され、同年5月に死刑判決が下された。
しかし
「(夫の親友なので)許してあげてほしい」
との絵久さんの訴えにより、懲役216年執行猶予1667年に軽減された。
あれから2年、矢部氏は7月に自叙伝『やんす』を出版し、
8月にはテレビ番組で元メジャーリーガーの盟友・猪狩進氏(50)とのキャッチボール姿を公開。
夏の甲子園の決勝戦にも足を運んだ。
しかし、日常生活ではいまだ“後遺症”に悩まされているという。
独占手記を寄せた『パワフル春秋』(2018年9月号)でも、
〈何も考えられず、表に出る気にもならず、頭に浮かぶのはただ「パワプロのやる気を下げることで」でやんす……。
(中略)今はスマートフォンでいろんなものを検索できるでやんすから、
パワプロをケガさせる仕方を探してみたり、ガンダーロボの違法アップロード動画を観たり、
布面積が少ない女の子の写真を見たり、そういうことを自然としてしまうんでやんす〉
と悲痛な近況を明かしている。
そんな矢部氏に歌舞伎町で何が起こったのか。11日の様子を知る関係者が語る。
「この日は通院治療の帰りで馴染みの飲食店に向かうため歌舞伎町を訪れてたんや。
食事を済ませ、店の外に出たところ、いきなり警察官が声をかけてきてな。
ユニフォームだった矢部さんの服から女性下着が見えたんで、疑われたんかもな。
矢部さんは“通販で取り寄せて購入したんでやんす”と何度も説明してたんや。
連れていかれたパワフル署では取り調べだけちゃくて、家宅捜索まで行なわれたらしいで」
しかし、盗品は検出されず矢部氏は濡れ衣を着せられた形に。
この日の出来事について警視庁は
「今度こそ刑務所に叩き込みたかったねね」(広報課)
と答えるのみ。
傷だらけの元・聖域に向けられる視線が変わるまでには、まだ時間がかかるのだろうか。
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