パワプロ「次、サード行くぞ!」カキン!
モブ「よし!」バシ
パワプロ「次、ショート!」
モブ「はっ」バシ
パワプロ「よし、とりあえずこれで今日のメニュー終了!」
全員「お疲れ様でしたー!」
パワプロ「じゃあ、矢部君最後にピッチングマシーンだけ片づけてもらえる?」
矢部「了解でやんすー!」ピュー
あおい「パワプロ君今日は一段と気合入ってたね」
パワプロ「あ、あおいちゃん。練習試合も近いからなるべく調整しておきたくてさ」
みずき「先輩は気にし過ぎよ、このみずき様が投げれば次の試合何て楽勝ね」
パワプロ「頼もしいね。じゃあ、みずきちゃんの好投にこたえられるように調整しなきゃだね」
みずき「あら、先輩にしては殊勝な心掛けね」
パワプロ「ははは。何にしても期待しているよ」
聖「おや、みんな集まってミーティングか?」
パワプロ「あ、聖ちゃん。いや、ちょっとだべってただけだよ」
聖「そうか。楽しそうな話には私は入れてもらえないのだな。」
パワプロ「そ、そんなことはないよ!」
聖「冗談だ。先輩はからかい甲斐があるな」
パワプロ「そ、そうかなぁ」
あおい「確かにパワプロ君はからかうと面白いよね、この間、一緒に町を歩いてた時に彼氏に間違われた時はどぎまぎしてたしね」
パワプロ「いや、あの時はちょっとびっくりしただけだよ」
みずき「ちょっと、待って。一緒に歩いてたってどういうこと?」
パワプロ「え、何みずきちゃん顔が怖いよ」
聖「私も興味があるな。付き合ってもいない男女が一緒に歩いて何をしてたのか」
パワプロ「聖ちゃんまで…。いや、この間、シューズを買いに行こうと思ったらあおいちゃんも買い物があるっていうから一緒に行っただけだよ」
みずき「あら、私も調度服でも買いに行きたいと思ってたのよね。せっかくだし、先輩に付き合ってもらわなきゃね」
パワプロ「え、まあいいけど。」
聖「それなら私も見たい映画があるのだが一緒にどうだ先輩。」
パワプロ「も、もちろん。良いよ」
あおい「あれ?ボクの時にはただの買い物しただけなのに、二人とはデートするんだ。パワプロ君はそんな風に人によって贔屓する人じゃないと思ってたのになぁ…。」
パワプロ「あおいちゃんまで。贔屓なんてするつもりは…」
あおい「なら、また、買い物行こうよ。いいお店知ってるんだ」
聖「先輩、先輩はすでにパワプロ先輩と買い物に行ったんだろう?二回目も行くなら私もその権利を主張せざるを得ないぞ」
みずき「先輩は私の奴隷みたいなものだし、二回何て言わず、今後の買い物には荷物持ちとしていつも呼んであげるわ」
パワプロ(なんだ、なんだ空気がどんどん悪くなってきたぞ…)
矢部(パワプロ君お困りでやんすね!ここは、親友であるおいらが助け舟を出してあげるでやんす)カチャカチャ
パワプロ「まあまあ。みんな落ち着いて…」
みずき「この際だし、パワプロ先輩は次の休みに誰と一緒に過ごすか決めてください」
パワプロ「え」
聖「そうだな。はっきりさせておいた方がお互いのためだな」
パワプロ「ちょ、ちょっと?」
あおい「そうだね。このままうやむやにされたくないし」
パワプロ「あおいちゃんまで…」
聖「さぁ先輩、誰と一緒にいたいんだ?」
みずき「もちろん私よね?こんなかわいい子と一緒に過ごせるんだからお願いされてもいいぐらいだわ」
あおい「でも、みずきと一緒だとおごらされたりするかもしれないし、ボクと一緒ならそんな心配はないよね」
聖「先輩方は私よりも一年長く一緒にいたのだから、私と多少長く過ごしてもらっても罰はあたらないと思うがな」
パワプロ(ど、どうしよう…)
三人「さあ!誰!」
矢部「危ないでやんす~!」
パワプロ「え?」ゴスッ! バタッ
あおい「ちょっとパワプロ君!大丈夫?」
矢部「いやあピッチングマシーン動かしてたら急に最高速で球が発射されて驚いたでやんす」
みずき「ちょっと、さっき、頭にボール当たってたよね…。これ、かなりまずいんじゃない…。」
矢部「え」
聖「先輩!先輩!いけないとにかく監督に連絡して救急車を呼ばないと」
矢部「い、急いで呼んでくるでやんすー!ピュー
パワプロ「う、うーん、ここは」
聖「先輩!気が付いたのか!」
パワプロ「??」
あおい「よかった。もうずっと寝てるから死んじゃったかと思った…」
みずき「先輩は心配し過ぎなのよ。パワプロ先輩がそんな簡単に死ぬわけないじゃない」
聖「そんなこといって。みずきもさっきまで泣きそうになってたじゃないか」
みずき「誤解よ!断じてそんなことないわ!」
あおい「そうかなぁ。『もしパワプロ先輩が起きなかったらどうしよう…』って下向いてたじゃない」
みずき「ちょ、あおい先輩まで…」
聖「まあ何にしても目が覚めてよかったな。気分はどうだ先輩?」
パワプロ「えっと。君たちは僕の知り合いなのかな?」
みずき「ちょ、ちょっと、先輩何ぼけてるんですか?」
パワプロ「先輩…。ということは何かの集まりの仲間なのかな、僕たち。見たところ女の子ばっかりだけど」
聖「先輩。何言ってるんだ!冗談が過ぎるぞ!野球部の後輩の六道聖だ!思い出せないのか!?」
パワプロ「六道…聖…。」
あおい「ボクは早川あおいだよ!」
パワプロ「早川…あおい…。」
みずき「ちょっと、この学園きっての美少女、橘みずき様を忘れたとは言わせないわよ」
パワプロ「橘…みずき…。」
パワプロ「う、」
パワプロ「うううううううううえウ頭が、頭が痛いいいい」
あおい「いけない、ナースコールしなきゃ!」
医者「これで大丈夫です。鎮静剤を打って今は落ち着いたようです」
聖「よかった。」
みずき「先生!いったい先輩はどうしたんですか!?」
医者「おそらく、頭を強く打ったことで一時的に記憶障害が起こっているようですね」
あおい「そ、そんな…」
医者「記憶障害と言っても、言語や知識は問題ないですし、あくまで人間関係について忘れてしまっているようです。脳の方には損傷も見られませんし、おそらく障害はこれだけのようですね。少なくとも命に別状はありません。」
聖「じゃあ、私たちの事はおろか、家族も友達もわからないのか…」
医者「そのようですね。とにかく、今は安静にさせてください。それから、なるべく話しかけて刺激を与えていくともしかしたら記憶が戻るかもしれません。出来る限り、誰かが彼についてあげると良いでしょう」
あおい「わかりました」
聖「先輩の心配だな…」
みずき「医者が大丈夫って言ってるし、大丈夫でしょ。それよりも今後の事よ」
あおい「そうだね。それと、先生は誰かがついててあげてほしいって言ってたね。」
みずき「……」
聖「……」
あおい「……」
聖「先輩達。こんな時に無用ないさかいは起こしたくないし、ここの三人おそらく誰もがパワプロ先輩のことが心配なはずだ」
聖「だから、公平にパワプロ先輩に付き添ってあげるのはどうだろうか」
みずき「そうね。今は争ってる時じゃないわね」
あおい「じゃあ、順番を決めるくじ引きをしようか」
…………
あおい「じゃあ、明日からボク、みずき、聖の順番でパワプロ君に付き添うってことで」
みずき「くじ引きだししょうがないわね」
聖「そうだな。じゃあ、また明日」
~病院~
パワプロ「矢部君…だっけ?お見舞いに来てくれて有難う」
矢部「当然でやんす。おいらパワプロ君の親友でやんすからね。昨日だっておいらの的確な指示のおかげで大事には至らなかったんでやんすよ!」
パワプロ「そうだったんだ。本当に有難う…矢部君。」
矢部「当然のことをしたまででやんす(しめしめ…昨日の事も忘れてくれてるでやんす)」
あおい「あれぇ?矢部君そうだっけ?」
矢部「げぇ!あ、あおいちゃん!」
あおい「的確な指示ねぇ……。ふーん…。」
矢部「あは、あはあは、お、おいら急用を思い出したでやんす!じゃあこれで!」ピュー
あおい「まったく。…パワプロ君おはよう気分はどう?」
パワプロ「あ、気分は大丈夫だよ。たしか昨日事故の時にいてくれた子だよね?名前は…えっと…。」
あおい「あおい、早川あおいだよ。」
パワプロ「あ、早川さんね。昨日は有難う。」
あおい「あおいでいいよ。パワプロ君まえは『あおい』って呼んでくれてたんだからね。」
パワプロ「いや、でも僕としてはいきなり呼び捨ては…。」
あおい「とにかく。下の名前で呼んでよ!」
パワプロ「は、はい」
おあい「うん。よろしい。暇じゃないかと思って野球雑誌もってきたんだ。読むよね。」
パワプロ「う、うん。有難う、早か…あおいちゃん。」
あおい「……。」
パワプロ「あおいちゃん?」
あおい(待てよ…。そうだ、いいこと思いついた!)
あおい「パワプロ君、ちがうよ、『あおいちゃん』じゃなくて『あおい』だよ。パワプロ君は事故の前からボクのことそう呼んでた」
パワプロ「えぇ!で、でも女の子を下の名前で呼び捨てなんてそんな、恋人じゃあるまいし」
あおい「…そ、その、こ、恋人だったんだよ。ボクたち。えっと…そう!部内では恋愛は駄目だから誰にも言ってなかったけど!」
パワプロ「そ、そうだったの!?僕にこんな可愛い彼女がいたなんて信じられないなぁ…。」
あおい「か、可愛いだなんて…そんな///」
あおい(パワプロ君可愛いと思ってくれてたんだ!うれしい!)
パワプロ「あ、あおいちゃん?」
あおい「は!お、オホン。とにかく、ボク達は付き合ってたんだから、呼び捨ては当然でしょ、また、あおいちゃんって言ってたけど次は『あおい』って呼んでみて、ほら、サンハイ」
パワプロ「あ、あおい」
あおい「うんうん!良い感じ!じゃあ次はいつも二人の時は言ってくれてた『好きだよあおい!』って言ってみて!」
パワプロ「す、好きだよ、あ、あおい」
あおい(イエス!イエス!イエス!)
あおい「おっけー大分いつも通りに近づいてきたね!」
パワプロ「そ、そっか」
あおい「じゃあ、次は、『痩せてて、美人だよあおい!』って言ってみて!」
パワプロ「???ほんとにそんなこといつも言ってたの?」
あおい「も、もちろんだよ。ボク達周りがうらやむほどのカップルだったんだからね!」
パワプロ「え、でも、さっきみんなには内緒だったって…。」
あおい「ああ、そのえっと、と、とにかく。記憶を戻すための訓練だからね!頑張らないと!」
パワプロ「う、うん。えっと痩せてて美人だね、あおい」
あおい「んーーーーーーーーー///////」ガッツポ
パワプロ「突然立ち上がって、だ、大丈夫?」
あおい「大丈夫!全然大丈夫!むしろ大丈夫過ぎて、一晩で法隆寺も作れちゃうくらいだよ!!!」
パワプロ「そ、そう…すごいね…。」
あおい(そうだよ!今は千載一遇のチャンスなんじゃないか!今の内に事実さえ作っちゃえば、あとはどうとでもなるし!)
あおい「あ、そうだ!一番、記憶取り戻すのでいい方法があったぁ!」
パワプロ「え、ほんとに!」
あおい「う、うん。ボク達ね、恋人だし愛し合ってたでしょ?だからその、結構、いろんなところでその、えっと、つまりキ、キスしてたり、し、したんだ」
パワプロ「ウソぉ!」
あおい「ほ、ほんとほんと。パワプロ君なんて私が嫌がっても無理やりせがんできて大変だったんだから!」
パワプロ「そ、そうなんだ。記憶喪失になる前の僕って考えてた以上に肉食系だったんだね…。今の感覚と違い過ぎて、なんというか、かなりびっくりだなぁ。」
あおい「とにかく!とにかくだよ!細かいことは抜きにして、何事も実戦あるのみだよ!」
パワプロ「でも、流石に、病院ではちょっと…。」
あおい「何言ってるの!記憶が戻らなくちゃ困るのはパワプロ君でしょ!迷ってる場合じゃないよ!」ズイっ
パワプロ「あおい、目が怖いよ…。」
あおい「さぁ!さぁ!」
コンコン
あおい「!」
パワプロ「!」
みずき「失礼しまーす。」
あおい「み、みずき!早かったね!」
みずき「一応時間通りだけど」
あおい「あれぇ、そうだっけ!?じゃあ!パワプロ君。またね!」
パワプロ「あ、うん。あおいも有難う」
みずき「……あおい?」
あおい「もう!パワプロ君、記憶がなくなる前は『あおいちゃん』って呼んでたんだからね!いくら、記憶がなくなったからって、呼び捨ては駄目だよ!」
パワプロ「??????」
みずき「……」ジー
あおい「じゃ、じゃあ後よろしくね、みずき!ボクはこれで、…また明日!」ピュー
パワプロ「ま、また明日」
みずき「……お疲れ様でした。」
パワプロ「…こんにちは、昨日いた子だよねだしか。名前は学園きっての美少女の……。えっと……。」
みずき「何でそっちだけ、覚えてるのよ!みずきよ!みずき!橘みずき!」
パワプロ「橘さんね、うんわかったよ。」
みずき「……」
パワプロ「先生から聞いてるけど、なんでも僕達って野球部なんだってね。」
みずき「そうよ!私はその中でも最高の投手なんだから、先輩の活躍の場なんてなかったぐらいなのよ!」
パワプロ「へー、すごいんだね」
みずき「……。」
みずき「そうだ!プリン持ってきたわよ。」
パワプロ「パワ堂のプリンか美味しそうだね」
みずき「なに、期待した目で見てるのよ、これは私が今先輩の前で食べる分なんだから、先輩のぶんはないわよ」
パワプロ「あ、そうなんだ。勘違いしちゃった、ごめんね」
みずき「あー、もう!そうじゃないでしょ!先輩のいつもの突込みはもっと鋭いじゃない!何、言われるがままになってるのよ!」
パワプロ「ご、ごめん」
みずき(いけない、いけない。こんな事じゃ駄目よ)
みずき「ふ、ふん。まあいいわ。じゃあ、これ、食べて」
パワプロ「えっと、じゃあ、一緒に食べよっか」
みずき「そ、そうね、せっかくだし付き合ってあげる」
パワプロ「じゃあ、いただきまーす」パクッ
パワプロ「あ^~いいっすね」
みずき「じゃあ、あたしも…。あれ?」ゴソゴソ
パワプロ「どうしたの?」
みずき「スプーンが見当たらない…。」
パワプロ「あー…、もしかして、一個しか買わなかったし一個しかなかったのかな」
みずき「しょうがないわね。じゃあ、先輩が…。」
みずき(いや、まてよ。うまくいけば先輩とか、間接キスができるかも…!)
パワプロ「でも、なんとなく悪い気がしなくもないなぁ」
みずき「あ、そ、そうよ、だったら、い、いつも通り先輩と同じスプーン使えばいいんじゃない!」
パワプロ「え?いつも通りって…。」
みずき「あ、そうだったわね。せ、先輩は忘れちゃってるんだった、私たち同じスプーンでプリンを食べるような仲なのよ。」
パワプロ「いや、いくら同じ部活同士でもそれはさすがに」
みずき「だから、その、あれよつまり私たち…。そ、そう、付き合ってたの!私たち!」
パワプロ「ええええ!!!ウソォ!」
みずき「何?その驚き方?不服でもあるの?」ギロリ
パワプロ「い、いや、別に…」
パワプロ(いや、待てよ。っということはつまり…。)
パワプロ(僕は部内で二股してたってことか)サーッ
みずき「どうしたの先輩?顔色悪いわよ、大丈夫?」
パワプロ「あ、大丈夫!大丈夫!ち、ちなみにさ僕たちの関係って部活の人は知ってるの?」
みずき「え?ああ、付き合ってるってこと?いや、えっと、あれよ!みんなには秘密にしてたのよ。なにせ、その、わ、私が人気者過ぎてね、付き合ってることがばれたら男子のやる気が下がっちゃうからね、そう、だから秘密で付き合ってたの、うん。」
パワプロ「そ、そっか(たぶんそれは僕が二股するために命令してたんだな…。最低だ…。)」
みずき「じゃあ、いつも通りプリンを食べましょ。」
パワプロ「そうだね。じゃあ、はい。」
みずき(ここでひいちゃだめよみずき!今までやりたかったこと叶えてやるんだから!)
みずき「だめだめ。そうじゃなくて、あーん」
パワプロ「え?え?」
みずき「だから、食べさせて、ほら、あーん」
パワプロ「あ、あーん」
みずき(おいしい!先輩に食べさせてもらうプリン美味しい!幸せすぎて、味なんかわかんないけど!最高!!)モグモグ
みずき「こ、今度は私が食べさせてあげる。あ、あーん」
パワプロ「あーん」モグモグ
パワプロ(二股して…。こんなことして、僕は何てダメなやつなんだ…。)
みずき「それから、呼び方も二人の時は『みずき』って呼んでたわ。」
パワプロ「そ、そうなんだ。ちなみに、どっちから告白してきたの?」
みずき「そ、それは、もちろん先輩の方よ、わ、私としてはどっちでもよかったんだけど、あんまり必死だったから、可愛そうになって付き合ってあげたのよ!ほんとよ!」
パワプロ「へー(本当に可愛そうなのはこの子とあの早川さんて子だな…)」
みずき「さ、パワプロ先輩続きしましょ。じゃあ、今度は私が…」
トントントン
聖「失礼するぞ」
みずき「ひ、聖!」
聖「みずき、何やってるんだ?」
みずき「これは、えっと、何でもないわよ!パワプロ先輩がやりたいって言うから!」
パワプロ「そ、そうなんだ!(ここは、二股してる手前かばった方が良さそうだな)」
聖「ふーん、そうなのか。なるほどな。」
みずき「と、とにかく!交代の時間だから私はこれで、あ、そのプリンあとは全部食べていいから!じゃあね!」ピュー
聖「……お疲れ様だ。」
パワプロ「えっと、こんにちは。」
聖「もう、『こんばんは』の時間だがな。」
パワプロ「そうだね、じゃあこんばんは」
聖「いや、別に言い直さなくてもよかったのだが。まあいい。お加減はいかがだ、先輩。」
パワプロ「うん!お陰様で、絶好調だよ。明日にはもう退院できると思う。」
聖「そうか、ならよかった」
聖「花持ってきたんだ、そこの花瓶に活けておくぞ」
パワプロ「ありがとう(明日退院するんだけどまあいいか)」
聖「明日退院する際はこのつつみに包んで持って帰ればいいぞ」
パワプロ「え!うん。(心を読まれた!)」
聖「ひどく驚いているようだが、先輩はわかりやすいからな。其のぐらいの事は見ていればわかる」
パワプロ「そ、そうなんだ」
聖「そうだな。例えば、私の前に来た二人に何かされただろう?」
パワプロ「え!そ、そんなまさか…。いったい何を根拠に…。」
聖「パワプロ先輩は嘘をつくとき鼻に血管が浮き出るのだがその体質は変わっていないようだな」
パワプロ「え、う、嘘!」サッ
聖「ああ、嘘だ。だがマヌケは見つかったようだぜ」
パワプロ「!!!」
聖「先輩……。何があったのか話してくれないか?」
パワプロ「……。」
聖「だんまりか。らしくないな。」
パワプロ「『らしくない』と言われても僕は前の記憶が今はないから」
聖「そうだったな。失礼した。」
パワプロ「少なくとも、彼女たちは悪くないよ。悪いのは全てこの僕だ…。」
パワプロ(二股してるなんて最低だ…。)
聖(さては、あおい先輩にみずき、おそらく記憶がないのにかこつけて、何かパワプロ先輩に吹き込んだな…。)
聖(少々気が咎めるがこんなところで先輩達に先んじられるわけにいかないからな、背に腹は代えられない!)
聖「先輩…。」
パワプロ「な、何かな?」
聖「先輩はいろいろ不安なことが有るかも知れないがどうか私には何でも話してほしい」
パワプロ「…私には?(何だろうとても、とっても嫌な予感がする)」
聖「先輩…」ズイッ
パワプロ「何かな?(顔近い!顔近い!)」
聖「私、先輩の為なら何でもするぞ。先輩の彼女だからな」ササヤキ
パワプロ「…………(やっぱりか…)」
>>89
それ聞いて安心した
でもこの三人はしっかり灸を据えてほしい
矢部はくたばれ
聖(いけない!いけないぞ!先輩の顔が近すぎてあたまがフットーしそうだよぉっっ、いかん、部屋の明かりが暗いが私の真っ赤な顔見えてないだろうな…。///)
聖「それに、せ、しぇんぱいの事ならなんでもお見通しだぞ、なにせ彼女だからな…。」ササヤキ
聖(いかん、緊張しすぎでろれつが回ってない!一旦、元の席に戻ろう!)
聖「おほん、と、とにかく。何か心配事があるなら話してくれないか。」
パワプロ「いや、ほんとに何でもないよ。ほんとにただ、ほんとに些細なことだけどこの間の事故で僕なんて死んだ方が良かったとは思ってるよ(二股はおろか…三股糞野郎だからね…。)」
聖「何を言ってるんだ、先輩!良いわけがないだろう!」
パワプロ「いや、まぁ、事故のせいでちょっとアンニュイな気分なだけだよ…。ちなみに、聞きたいんだけど、僕たちの関係って部内には秘密にしてたの?」
聖「え!?それは、えっと、そうだ。先輩と後輩でありながらふしだらな関係など世間が認めてくれないからな!と、当然秘密にしていたぞ!」
パワプロ「ふしだらな関係ってまさか…。」
聖「いや!いや!いまのは言葉のあやで、いや、言葉のあやは違うか、と、とにかく言い間違えだ!言い間違え!私たちは清く正しいお付き合いをしていたぞ!」
パワプロ「そうなんだ(僕は清く正しくない三股をしてたけどね…。)」
聖「そ、そうだな。でも、今は先輩が寂しそうだし、まぁこのぐらいなら」ギュッ
パワプロ「ひ、聖ちゃん!」
聖「先輩は私の名前覚えててくれたのか、うれしいぞ」ギュッ
パワプロ「え、いや、その(さっきみずきちゃんが呼んでたから知ってるだけだけど…)」
聖(あああああああああああああ、私の名前呼んでええええええ!頭がふっとうしちゃうにょおおおおおおおお。先輩のにおい!先輩のにおい!クンカクンカスーハ―!うまい!てーれってれー!)
パワプロ「ひ、聖ちゃん?」
聖「今は、『聖』と呼んでほしい。先輩の手の中では、恋する女の子でいさせてほしいんだ」
パワプロ「聖…。(ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい)」
聖(聖!聖!イエス!アイアム!アイアム聖!アイアムベリーファイン!アイラブ先輩!アイラブ先輩!聖に生まれてよかったああああああああああああああああああああああ)
一番まともなのが矢部くんという風潮、一理ある
でやんす
だめやワイのパソコンが重杉内 投稿に一分以上かかるでちょっと電源いったん落とすんやけど再起動にたぶんかなりかかるんでまっててクレメンス(最長20分かかった)
ごめんやで テリブルトリオで誰が一番かわいいか話してて待っててほしいで
このスレの聖から漂う上級者臭
何がとは言わないが
戻れた再開や
聖「先輩!抱きしめてください!ぎゅっと!強く強く抱きしめてください!」
パワプロ「いや、さすがにそれはちょっと…。」
聖「なら、私の方からもっとだきついちゃうもん!」ガシー
パワプロ「聖!なんだかキャラ崩壊してきてない!?ちょっと!?」
矢部「wawawa忘れ物~♪でやんす」ガラッ
聖「!?」
パワプロ「!?」
矢部「!?」
去年買ったのになんでや
聖「矢部先輩…。えっと、これは…。」
パワプロ「ひ、聖ちゃんありがとう。もう大丈夫だよ。」
聖「え」
矢部「え」
パワプロ「あ、矢部君すまないけど先生を呼んでもらえるかな。いまは聖ちゃんに支えてもらって倒れてないけど、めまいがひどくてベットから落ちそうなんだ。」
矢部「え、ああ、びっくりした。なんだそういうことでやんすか!急いで呼んでくるでやんす!」ピュー
聖「せ、先輩、すまない」
パワプロ「いや、まぁ秘密の方がいいんだよね何かと。(こういうのがすんなり出てくるあたり本当に僕は女の子を言葉巧みに口説いてたみたいだな…。)」
聖「と、とにかく先生が来たら私はお暇させてもらうとするぞ。今日はすまなかった。」
パワプロ「うん、じゃあ、また明日(明日の朝心臓が止まって僕なんて死んでいてくれた方がこの子たちの為だな…)」
パワプロネガティヴスギィ
まあわからんでもないが
医者「とりあえず、検査も問題ありませんし、もう退院していただいて大丈夫ですよ。一応経過を見たいので後日また来てください。それから、変な症状が出たらすぐに病院へ来てくださいね」
パワプロ「…わかりました。」
……
パワプロ(この時間は確か部活をやってるぐらいな気がするな。練習の事は思い出せるけど、誰がいたかはやっぱり思い出せない…。)
パワプロ(昨日の三人もいるんだろうな…。ああ、なんで朝死んでなかったんだろうか僕は死ぬことも出来ない屑だな…。)
矢部「あ!パワプロ君でやんす!」
パワプロ「あ、矢部君…。今部活中かな?」
矢部「ちょうど、向かうところでやんすよ!いやぁ、昨日あんなにひどいめまいをしてたのに退院できるなんて運がいいでやんすねぇ!」
パワプロ(そういえば、ばれないために親友の矢部君にも嘘ついてたんだったな。ああ、さらに鬱だ。ごめんよ、ごめんよ僕の親友。)
矢部「じゃあ、一緒に行くでやんすよ!」
パワプロ「う、うん。ちなみに、今日あの三人はいるのかな?」
矢部「あの三人というと、ああ、あおいちゃん、みずきちゃん、聖ちゃんのことでやんすか」
パワプロ「そうそう。今日休みだったりは…。」
矢部「みんな朝から元気そうでパワプロ君を迎えるのが楽しみだって言ってたでやんす!」
パワプロ「ソッソッカ―ボクモタノシミダヨ」イガキリキリ
>>150
ここだけ見ると矢部が普通のいい奴に見えるという
やっぱ見えねえわ
~部室~
矢部「こんにちはでやんす!みんな、パワプロ君が帰ってきたでやんすよ!」
あおい「パワプロ君!おかえり!」
みずき「このみずき様をほおっておいて一日いたつけは払ってもらうからね、まあでも、おかえり」
聖「おかえりなさい、先輩」
パワプロ「た、ただいま」
あおい「さっそくだけど。パワプロ君は今日は休んでてボク達の練習をみていて欲しいんだ」
パワプロ「え」
聖「もちろん、体が辛かったらあれだが、先輩も多少なりと練習に参加したいと思ってな」
パワプロ「みんな…ありがとう」
みずき「ふん!この私の素晴らしい投球で記憶なんかすぐに戻っちゃうわよ」
パワプロ「ふふ、期待してるね」
あおい「よっし!皆、じゃあ走り込みから!」
全員「おう!」
モブ「いち、に、いち、に、そーれ」
あおい「声出して!声!」
モブ達「はい!」
みずき「あおい先輩いつも以上に気合入ってるね」
聖「パワプロ先輩が見ているしな」
みずき「パワプロ先輩と言えば、聖、昨日あの後変なことしてないでしょうね」
聖「お言葉だが、それはみずきだろう、明らかにあれは食べさせ合いをしてたのではないか」
みずき「そんなことしてないって!あくまでもあれは先輩が望んだことで…」
あおい「そこ!何おしゃべりしてるの!浮ついてないで集中しなさい!」
みずき「す、すいません!」
聖「みずきもあおい先輩を見習った方がいい、パワプロ先輩の不在の中で精一杯頑張ってるんだから」
みずき「そうね…ちょっと、浮ついてたかもね」
あおい「はい!終了!じゃあ、各自練習に解散!」
全員「はい!」
あおい「みずきは投げ込みの後にスタミナ練習ね。聖は付き合ってあげて」
みずき 聖「はい!」
あおい「じゃあ、パワプロ君はボクのマリンボールの強化に付き合ってね」
みずき 聖「異議あり!!」
あおい「え!ボクの発言がなにか?」
みずき「まったくお話になりませんね、先ほどあなたはこうおっしゃった『浮ついてないで集中しなさい』っとでも先ほどの発言と今の発言明らかに矛盾してるじゃないですか!」バシっ
あおい「がああああああああああああ」
あおい「っていやいや。別に練習見てもらうのの何がやましいの。」
聖「いやいやいや。明らかに恣意的な割り振りだぞ!」
あおい「別にボク、二人がパワプロ君に練習見てもらうの止めてないよ?」
みずき「それは、そうだけど」
あおい「それに、二人にメニューも私のメニューも前の時点で決まってたものだし」
聖「ぐぬぬ」
あおい「じゃあ、もういいかな。私は練習しなきゃだし、二人ともあんまり集中できないなら今日は家に帰ってもらうからね」
みずき 聖「……はい。」
みずき「なんとなく腑に落ちないのよね」シュッ
聖「まあでもあおい先輩の言うことは正しいからな」バシッ
みずき「だけど、やっぱりあおい先輩にも裏がある気がするのよ」シュッ
聖「まあ私もなんとなくそんな気がするが、ほら100球までそんなペースじゃ数時間かかるぞ」バシッ
みずき「だって、やる気が…」
これを見る限りやっぱり部内では
あおい>矢部の感じなんかな
まあ残等やが
あおい「パワプロ君、今のマリンボールどうだったかな?」
パワプロ「えっと、ひじの伸ばしが足りない気がするからもっとこうした方がいいんじゃないかな」
あおい「うーん、口で言われてもわからないよ。ボクの体をもってやってみて」
パワプロ「えっと、ひじをこうして」
あおい「だめだめ。もっと体を密着させて教えてくれないとボクわからないよ」
パワプロ「でも、さすがにそれだと胸板を背中に当てる形になるし」
あおい「パワプロ君、ボク男の人と比較されて考えられるの嫌いなんだ。だから、男性にそん色ない選手目指して必死なんだよ!いい加減に指導されても困るよ!」
パワプロ「ご、ごめん。じゃあ、僕も本気で教えるね、えっとまず」
あおい「ふひひwwwwww(パワプロ君の胸板あったかいなり―)」
みずき「……。」プルプル
聖「……」プルプル
みずき「聖」
聖「おう」
みずき「ほ ん き で い く わ よ !!!」
聖「バ ッ チ こ い やぁあああああああああああ!」
みずき「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ
聖「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!」バシバシバシバシバシバシバシ
パワプロ「っとこういう風に投げると」
あおい「パワプロ君有難う!」
みずき「先輩!百球投げ込み終わったっす!」ゼーゼー
あおい「嘘ぉ、二分しか経ってないじゃない!」
聖「きっちり、投げ込んだのは私も確認してたぞ」ゼーゼー
あおい「そ、そう、じゃあ、スタミナ練習頑張ってね」
みずき「そのことなんだけど。見ての通りスタミナは…ぜーぜー…私の難点だから、ぜひともパワプロ先輩に見てほしいんです!」
あおい「で、でも今はボクの指導で……」
パワプロ「僕は良いよ。じゃあ、あおいちゃん今言ったような感じでとりあえず試してみて、また何かあったら指導するから」
あおい「」
聖 みずき(イエス!)
パワプロ「で、何を見てほしいんだっけ?」
みずき「えっと、スタミナ練習よ」
パワプロ「スタミナ練習って…。それなら走りこむだけだし、僕が見てなくても。」
みずき「そ、それは…」
聖「いや、先輩、みずきは力配分が苦手で試合でもそのことが問題になるんだなので、スタミナ練習の際にどのようなスタミナの振り方が正しいか指導してやってほしいのだ」
みずき(聖ナイス!)
聖(後で借りは返してくれよ)
パワプロ「なるほど。たしかにそれは重要だね。じゃあ、ここに立ってるからトラックを走ってもらって…。」
みずき「そんなところじゃ細かいところわからないじゃない、もっと近くで指導してくれなきゃ」
パワプロ「え、でもさすがに病み上がりだし走るのはちょっと」
みずき「私もそんな酷なこと言わないわよ。だから、はい」スっ
パワプロ「『はい』ってなにそのおんぶみたいな体制」
みずき「『おんぶ』みたいじゃなくおんぶそのものですよ。早く乗ってください」
パワプロ「それはちょっと… 女の子だし…」
みずき「良いですか先輩!スタミナがないと投球に大きく影響するんのよ!私も今までそのことで皆に迷惑かけた自覚があるしこのままじゃいけないと思ってるの!
だから、先輩の指導がもらえてなおかつ負荷もかけられる方法を必死に考えたのよ!それを何、先輩は見た目とか、性別とかそんなことばっかり気にして、先輩はやるきあるの!」
パワプロ「ご、ごめん。そんなに本気だと思わなくて、じゃあ、失礼して、よいしょっと」
みずき(ふひひwwwwwwパワプロ先輩の胸板あったかいなり―)
聖「」
チョットマッテ、チョットマッテ
それなりに筋肉ある(ハズ)パワプロをおんぶしながらスタミナ練習するみずきネキ、これは大変な事やと思うよ
みずき「はっはっはっ(せ、先輩の重みが幸せの重みとはいえ体重の倍以上の負荷で一時間走はさすがに無茶だったか…)」ゼーゼー
パワプロ「ペース下げ過ぎだよもうちょっと上げて」ササヤキ
みずき「ファーwwwwwww」
聖「……。」
聖「……」カチャカチャ
~30分後~
みずき「……(白目)」ヒューヒュー
パワプロ「だ、大丈夫そろそろやめた方が…」
みずき「へ?らに?ひゃらいじょぶらいいじょぶお!こにょみじゅきしゃまがこんなころでかんらんにねをあげたりりゃんて」コヒューコヒュー
パワプロ「で、でも何というか。口とか鼻から出ちゃいけないものがいろいろ出てるような…」
みずき「にゃにいってるんでしゅかこんにゃのくぁwせdrtgyふじこlp;@:「」」バタッ
パワプロ「ちょ!ちょっと!みずきちゃん!」
聖「大変だ!矢部先輩すぐに来てくれ!」
矢部「なんでやんすか!」
聖「みずきが倒れたすぐに保健室に運んでやってほしい!あと、無理して練習したがるだろうから、保健室の外からバリケードでもはって出れないように閉じ込めておいてくれ!」
矢部「合点でやんす!おいらの技術があれば二度とあかなくもできるでやんすー、いざー」ピュー
聖(これでよし!)
パワプロ「みずきちゃん大丈夫かな…」
聖「矢部先輩もいるし大丈夫だろう。それよりも私の練習に付き合ってもらえるだろうか」
パワプロ「う、うん何練習かな?」
聖「ああ、ただの筋力練習だ」
パワプロ「それは、僕を持ち上げて筋力練習したりは?」
聖「しない」
パワプロ「まさか僕を背中に乗せて腕たてふせとか」
聖「するわけないだろう。ただの筋力練習だ。私はパワー不足だから筋肉の付け方を気を付けないといけないんだ」
パワプロ「そ、そっか(よかった)」
聖「じゃあ、こっちだ部室にダンベルがあるから取りに行こう」
パワプロ「あれ?さっきそのあたりに有ったような」
聖「ああ、たぶん誰かが片づけてしまったんだろうな」
パワプロ「?そっか、まあいいや、じゃあいこうか」
~部室~
パワプロ「ダンベルは確かこの辺りに…あ、あった」
聖「じゃあ、行こうか」
パワプロ(あれ?てっきり部室で二人っきりになったら何かしてくると思ったのに、それとも部活内では恋人とばれるような行為はしないようにしてたのかな?)
聖「よっと、あれ、重、う、うわあああ」ドサッ ガッチャーン
パワプロ「聖ちゃん危ない!」ズサッ
聖「いたたた、先輩大丈夫か!」
パワプロ「う、うんなんとかね聖ちゃんは」
聖「私は何ともないが誤ってダンベルをぶつけてしまったようだ、すまない」
パワプロ「いや、僕の方こそ女の子に重いもの持たせてごめんね」
聖「……。」
パワプロ「じゃあ、出ようか」ガチャガチャ
パワプロ「あれ?」
ドアノブ「」チーン
パワプロ「ドアノブが壊れてあかない…」
聖「ソ、ソンナバカナ~(棒)」
パワプロ「じゃあ、窓から出れば!」
聖「天窓は高すぎて無理だな…」
パワプロ「そ、そんな」
聖「す、すまない。私が不注意なばっかりに先輩にこんな迷惑を」うるうる
パワプロ「いや、あれは僕が悪いし気にしなくていいよ」
パワプロ「でもどうしよう。このままじゃ外に出られない…」
聖「部活が終わるまであと四時間はあるからな。基本誰もこっちには来ないだろう…」
パワプロ「じゃあ、待つしかないか…」
>>209
そらそうよ
そらそうよ
~五分後~
パワプロ(暑い…。夏の炎天下の中窓もドアも閉めきってさすがに暑すぎる)
パワプロ「聖ちゃん大丈夫?」
聖「あ、ああ大丈夫だ」
パワプロ(口ではそう言ってるけどちょっと辛そうだな)
パワプロ「せっかく練習を見てあげるはずだったのに、ごめんね」
聖「いや、いいんだ。それよりも、聖ちゃんではなく二人なのだから聖と呼んでくれ。恋人同士なんだし…。」
パワプロ「そ、そうだね。(そっか、恋人同士なのか…って恋人同士!まずいまずい。昨日みたいに押されたらこの状況非常にまずい!密室で恋人同士がしかも今は人気が少ない!まさか聖ちゃんこれを狙って!)」
聖(ふふふ先輩、私がこの状況を故意に作ったうえで襲おうと考えてると考えているのだなだが、そんな策略は私に言わせれば下の下だ…。ふふふ見てると良い…。)
~さらに五分後~
聖「はぁはぁ、すまない、ちょっと、横向きになるぞ。さすがに暑いのでな」
パワプロ「う、うん」
聖「あと、暑いのでインナーを脱ぎたいからあっちを向いててもらえるか」
パワプロ「う、うん」スっ
聖「よいしょっと」スルスル
パワプロ(!!いかん衣擦れの音が!背中では聖ちゃんが!裸体を晒して!まさかそのまま襲ってくるんじゃ!)
>>221
はえーよ、定期
聖「またせたな。良いぞ。」
パワプロ(振り向いたら全裸とか!)
聖「先輩どうしたのだ?」
パワプロ「あ、う、うんちょっとぼーっとしちゃって」クイ
パワプロ「……」
聖「どうした?先輩?」
パワプロ「いやなんでも(ちょっと全裸を期待してしまった自分が憎い。でもよく考えたら聖ちゃんがそんなことするはずないか…。痴女じゃあるまいし。)」
聖「それじゃ、横にならせてもらうぞ、よいしょ」
パワプロ「!!(聖ちゃんのおへそがちらっと見えていや、それだけじゃないあれ、明らかにブラの紐だよな、インナー脱いだから白い服に透けてるのか!!おまけに汗がそれを促進して…。いかんいかん、凝視してしまった駄目だ駄目だ僕はいったい何を)」
聖(そうさ、私の作戦は先輩を襲うのでなく襲わせる、言わば誘い受けだ!男子高校生が寸止めを連続で食らった上に相手は彼女、人気は少なく、思考は暑さでボロボロ、そろそろだそろそろ理性の決壊がおこるぞ!)
やべえよ…やべえよ…
すまん、やっぱやばくないわ
パワプロ「はぁはぁ。(いけない見ちゃダメなのに目が離せない。暑いせいかなどうにも考えがまとまらない。気が付くと聖ちゃんばっかり見て…)」
聖「すまないが、髪を下ろさせてもらうぞ」するする
パワプロ(!!今までと違う髪の長い聖ちゃん!おまけに髪は汗で肌に張り付いて…。エ☐い、下着は透けてへそは見え、髪は降ろして、肩で息をする聖ちゃん…駄目だ、目が離せない)
聖(あと少しあと少し)
聖「ああ、はぁはぁ、暑いなぁ」
パワプロ(色っぽい声出さないでくれ必死の理性が理性がああああああああああああ)
理性「誰だ!」
性欲「三大欲求の一つです」
理性「よし、通れ!」
―プッツン
パワプロ「聖…。」
聖「ぱ、パワプロ先輩どうしたのだ?(キタ―――(゜∀゜)―――!!!)」
パワプロ「聖、筋力トレーニングが知りたいんだったよな…」ガバッ!
聖「は、はい…」
パワプロ「見たきゃ見せてやるよ!」
聖「せ、先輩ヨツンヴぁイになって何を!(ああ、ついに大人の筋力トレーニングが始まるんだな)」
パワプロ「腕立て伏せじゃああああああああああ」
パワプロ「1、2、3、4、5,6,、7,8,9、10、11」ヨイショ!ヨイショ!
聖「……え」
パワプロ「見てろ!聖!これが全てを無にする孤高の筋力トレーニングじゃ!!!!!」
聖(こうしてパワプロ先輩は救出されるまでの約三時間半、一心不乱に腕立て伏せや腹筋をしていた……。)
~放課後~
パワプロ「理性云々の前に脱水症状で良く死ななかったなと思いました(小並感)」
男おんぶして一時間走るみずき
スタンド出せて策略家な聖
3時間半密室で筋トレするパワプロ
甲子園制覇不可避
性欲タッグトレーニング
KONMAI実装あくしろよ
矢部「いやぁ、でも良かったでやんすよ、二人とも無事で…」
パワプロ「無事じゃないけどね(白目)」
矢部「でも、女の子と二人っきりなんて何かあったんじゃないでやんすか?」
パワプロ「筋力練習見せてただけだからね、まあ終わりのほうじゃ聖ちゃん『私が悪かっただからもう腹筋をやめてくれ、腹筋をやめた後に背筋もやらないでくれ!後生だから!後生だから!』とか訳の分からないこと言ってたけど」
矢部「ファーwwwロマンでやんすね。」
パワプロ「そういえば、みずきちゃんの方は大丈夫?」
矢部「みずきちゃんもちゃんと保健室において冷房付けて帰ってきたでやんすよ。言われた通り外からカギをかけたから保健の先生が帰ってくるまでは強制的に休息でやんす」
パワプロ「あおいちゃんは?」
矢部「あの後はずっとマリンボールを投げてたみたいでやんす、終わるころに適当にパワプロ君が見てるでやんすよって言ったらその後も投げてたでやんす」
パワプロ「そうなんだ、聖ちゃんも救出された後ぐったりしてたし、三人とも終わりのミーティングにはいなかったから大丈夫かな…」
矢部「まったくだらしないでやんす日頃の鍛え方が足りないでやんすね!」
みずき「矢 部 先 輩~」
あおい「矢 部 君 ~」
矢部「あ、みずきちゃん、あおいちゃん今帰りでやんすか!」
みずき「はい、矢部先輩が暖房ガンガンにつけて鍵かけていってくれたおかげで今まで保健室にいました!」
矢部「え」
みずき「ちなみに、保健の先生は午後から出張でいなかったみたいで、鍵壊してでてきました」
矢部「……」だらだら
あおい「ボクも矢部君のエールのおかげでパワプロ君が声かけてくれると思ってずっとなげてたんだ!」
矢部「あ、ああ」
あおい「おかげですっごい練習になっちゃった5000球ぐらいマリンボール投げてたと思うよ!」
矢部「いやー役に立ったんなら、良かったでやんす!それじゃ、おいらはこっちの帰り道なので…バイバイでやんすー!」ピュー
あおい みずき「待てごらぁ!!」
パワプロ「ふ、二人とも大変だったね…」
みずき「先輩もなんでも聖と閉じ込められてたらしいじゃない…。何かなかったでしょうね?」
パワプロ「??腹筋とか腕立てしてたこと以外覚えてないんだ??」
みずき「ふん、それならいいけど。先輩の分際で聖にちょっかい出したんじゃないかと思って」
パワプロ「そんなことしないよ……」
あおい「今日の事はとりあえずよかったよ、病み上がりで大変だったでしょ、ボクが送って行ってあげるよ」
パワプロ「いや、みんな疲れてるだろうし大丈夫だよ」
みずき「そうね!今日投げ過ぎてお疲れだと思う先輩は帰った方がいいわ。パワプロ先輩は私が連れて帰るから」
パワプロ「いや、ほんとにいいって」
あおい「みずきこそ今日倒れたんでしょ?帰って休んだ方がいいんじゃない?」
みずき「そんなことないわよ。あのぐらいどうってことないわ。」
あおい「じゃあ、ボクもどうってことなかったよ」
パワプロ「……」ソー こそこそ
みずき「無理しない方がいいって、肩壊したらどうすんの!」
あおい「問題ないって!あんなのロードワーク程度なんだから!」
みずき「そんなわけないでしょ!ちょっと、パワプロ先輩からも何か言って……いない!」
あおい「ちぃ!逃げられたか!」
みずき「まだ匂いはそう遠くへは行っていない近くに逃げ込んだかも知れん!」
あおい「手分けしてさがせぇ!草の根別けても見つけ出すのだ!」
あおい みずき「おう!」
タッタッタッタッタ
パワプロ「二人とも練習のし過ぎで半ばキャラが壊れてるな…」
~自宅~
パワプロ「ただいまー」
母「おかえりなさい、お友達が来てるわよ」
パワプロ「お友達…?」
聖「お邪魔しているぞ」
パワプロ「聖ちゃん!?何でここに?」
父「何言ってんだ、お前が夕飯に誘ったんだろうが。」
パワプロ「え」
母「あんたなんでも今日は部室に閉じ込められたんだって、その時に約束したって聞いたけど」
パワプロ「いや、それ…」
聖「たぶん、先輩は疲れすぎて忘れてしまったのだろう。無理もない三時間も個室で二人っきりの中私に指導してくれたのだからな」
父「なに!閉じ込められたって君と二人っきりでか!」
パワプロ「いやこれ・・・」
母「嫁入り前の娘さんとふたりっきり!ましてこんなにかわいい子なんて!あんたなんかしてないでしょね!」
パワプロ「そんなまさ…」
聖「泣き叫ぶ私をしり目にずっとやめてくれなくて、正直先輩のスタミナには驚かされるばかりだ。私もあんなこと初めてでいろいろと醜態をさらしてしまって申し訳ないかぎりだった」
父「」
母「」
聖「でも、その後でお詫びとしてご両親との会食に誘っていただけたし、まあ水に流そう」
父「」
母「」
パワプロ「いや、待て、少なくとも二人が考えるようなことはなかったんだ!聞いてくれよ!あくまでも僕は三時間炎天下の部室で腕足せ伏せや腹筋をしてただけなんだ、だから彼女には何もして…ぶべら!」ボカッ
父「馬鹿野郎!三時間も筋トレできるやつがどこにいる!つくならもっとましな嘘つけ!」
母「あんた!なんてことを!昨日事故にあったと思ったら、記憶も戻らないうちにこんな娘さんと!」
パワプロ「だから、僕の話を聞いてくれ!」
聖「あのぉ。お父様、お母様。先輩の言っていることは間違ってはいないぞ」
母「え、そうなの」
聖「ああ、私たちの間にやましいことは何もなかったこれは本当だだから先輩をどうか信じてあげてほしい」
父「そうか、まあ、よくわからんが。何もなかったんならいいさ。さ、飯にしよう」
パワプロ「……(理不尽だ…)」
昨日まで入院してた息子を殴る父親wwwwww
イカンでしょ
~食事後~
聖「それではお父様、お母様、これで失礼させていただきます。美味しいご飯を有難うございました」ぺこり
母「うふふ良いのよ。聖ちゃんならうちの子のお嫁さんに欲しいくらいだわ。」
聖「そんな、めっそうもない///」
父「またいつでもおいで、家で良ければいつでも歓迎するからよ!」
聖「ありがとうございます。では、お邪魔いたしました。」ガチャ バタン
母「いい子ね~聖ちゃん、ほんとにお嫁さんにほしいわ」
父「あんなべっぴんさんうちの息子にはもったいねぇぜ!」
パワプロ「……部屋に行こう」
パワプロ「ふぅ、なんだか今日は疲れたな…」
Pipipipipi~♪
パワプロ「ん?メールだ誰からだろう。」
『From聖 先輩へ 今日は色々とすまなかった。今度埋め合わせに映画にでも行きたいのだが都合のいい日はあるだろうか』
パワプロ「聖ちゃんか、映画か…。恋人同士だし断るのもなんだな…でもなんというか。何だか違和感を感じるんだよな…。何とも言えないけど…とりあえず保留!」ポイッ
パワプロ「もう風呂に入って寝ようかな…」
ピンポーン
パワプロ「来客?こんな時間に…。」
母「パワプロ~!野球部のお友達よ~!」
パワプロ「……なんだろうすごく嫌な予感」
あおい「えへへ来ちゃった」
パワプロ「やっぱりな(レ)」
あおい「こんばんは!夜分遅くにごめんね!いまちょっと良いかな。」
パワプロ「え、うん、じゃあ、外に…」
父「おい、お客人に外にいこうはないだろうよ、ちゃんとお前の部屋でお話しろ」
パワプロ「……ソウダネ」
パワプロ「…どうぞ」
あおい「へーここがパワプロ君の部屋か~、ボク男の子の部屋入るの初めてだよ!」
パワプロ「そうなんだー、それで要件って何かな。」
あおい「う、うん、明日以降の練習の事とかボク達のこととかまあいろいろ」
パワプロ「そ、そっか、じゃあ練習の話からしようか」
あおい「その前にボク達のことについて話したいな…」
パワプロ(避けらんねぇ!)
あおい「ボク達、付き合ってるのに今日はパワプロ君の窮地を助けられなかったり、サポートできなかったり色々ごめん!」
パワプロ「いや、良いよ別に。あおいちゃんが悪いんじゃないしさ。」
あおい「それに、やっぱり自分の恋人がほかの女の子と一緒にいたって聞いたら気になっちゃってさ…」
パワプロ「一緒にいたってホントに一緒にいただけだよ、しいて言えば腹筋はしてたけど」
あおい「そうなんだ……。」
パワプロ「そうそうだから、気にすることは」
あおい「でも、聞いたところによると聖はインナー脱いですけすけだったらしいし、君は発見された時、腕立て伏せしながら固まってたらしいね」
パワプロ「」
あおい「あれ?隠し事?もしかして、彼女のボクに隠し事したってことはないよね?」
>>293
できたらそっちで頼むやで
病みすぎはほんと怖い
あおい「大したことじゃないならどうしてボクに言わなかったのかな?おかしいよね」
パワプロ「あおいちゃん、怖い怖い」
あおい「怖くないよ!全然怖くないよ!ボクねパワプロ君の彼女なんだからさ!何で怖がるの?おかしいよね!ねえ?もしかして嫌なの!嫌いなの!ねぇ!答えてよ!」ズイッ
パワプロ「あ、あおいちゃん…」
あおい「あ、ご、ごめん。ムキになっちゃって。ボク、パワプロ君のことが好きで、だからボク他の子とパワプロ君が一緒にいるのが耐えられなくて」
パワプロ「あおいちゃん」
あおい「でも迷惑だよね。記憶がなくなって彼女だって言われたからって、パワプロ君からすれば記憶も何も無いんだから…ごめんでもボク自分がわからなくてすっごく不安で…それで…」ぽろぽろ
あおい「ボクすごく嫌な子だ…。パワプロ君を困らせて自分のことばっかり考えて…。嫌だよ…。嫌われたくないよ…。好きだよパワプロ君…。重いって思われても大好きだよ…。だからごめんね、ごめんね!」ぽろぽろ
パワプロ「あおい!」ダキッ
あおい「パワプロ君…。」
パワプロ「ひどいのはあおいじゃない僕だよ。煮えきらなくて思わせぶりでそれで…。」
パワプロ(三股している……)
パワプロ「だからあおいが不安がるのも当然だと思う…。」
あおい「……」ギュっ
パワプロ「今は記憶もないし君の思いに応えた上げられないけど、でもいつか答えを出したいと思う、だから…。」
あおい「…しっ。それ以上先は言わなくても良いよ。ボク待ってるからどんな答えでも待ってるから…。」
パワプロ「……うん。」
あおい「…そうだ。答えが決まったら、二人で買い物に行こうね、いいお店知ってるから…」
パワプロ「……うん」
あおい「じゃあ、帰るね、ばいばい」スっ
パワプロ「あ、あおいちゃん!」
バタン!
ワイも仕事あるからそろそろ寝るンゴ
続きは仕事終わりに見るやで
このまま一気に完結させるんか…(困惑)
イッチが記憶喪失にならんようにな…
パワプロ(あおいちゃん…。何だろうさっきの言葉妙に気になる…。何というか、何か悲痛な覚悟みたいな…。)
とんとん
パワプロ「は、はい!」
母「入るわよ」
パワプロ「あ、母さんなに?」
母「あんた、これだけは言っておくけど」
パワプロ「?」
母「避妊はすんのよ!」
パワプロ「あんた何言ってんだ。」
……
パワプロ(なんだろう、なにか引っかかる聖ちゃんもあおいちゃんも…。何か思い出せそうな気がするんだけど)
パワプロ(まぁ、それよりも…。みんなの気持ちの重さを知れば知るほど自分の浮気に嫌気がさす…。どうして、僕はこんなに糞野郎なんだろう…。あんなに純粋な子たちをだまして…。)
パワプロ(ああ…。辛い…。いっそ、死んだ方が何倍も楽だ…。)
カケアシデスギテイク ジカントカゼノナカテ~♪
パワプロ(! 電話だ!)
パワプロ「もしもし!」
みずき『遅い!』
パワプロ「みずきちゃん…。」
みずき『私がかけてあげたんだから鳴る前に出なさいよね!』
パワプロ「そんな、無茶な…」
みずき『まあいいわ。それより今暇?ちょっと話さない?』
パワプロ「え、まあ良いけど」
みずき『じゃあ、家の前で待ってるから』
パワプロ「え!?家の前って」窓ガラッ
みずき「……」テヲフリフリ
パワプロ「」
みずき「遅い」
パワプロ「さっきも言ってたね」
みずき「私が出て来いって言ったら言われる前に出て来なさいよ」
パワプロ「それも似たようなこと言ってたね」
みずき「まあいいわ。さ、行くわよ」
パワプロ「行くってどこに?」
みずき「ついてくればわかるわ」
~丘へ続く道~
みずき「ねえ、直球で聞くけど先輩は私の事どう思ってるの?」テクテク
パワプロ「ど、どうって?」テクテク
みずき「私、今日、色々あって思ったけど変に曲げるのは止めようって思うの」
パワプロ「……。」
みずき「だから聞きたいの。私の事好き?それとも嫌い?」
パワプロ「……僕は今記憶がないから…。」
みずき「そうだったわね…。」
パワプロ「でも、嫌いではないと思う…。」
みずき「そういう答え相手を苦しめるだけだと思う」
パワプロ「……ごめん。」
みずき「いや、こっちこそ、…ごめん」
みずき「ああ、私って駄目だな。つい焦っちゃって。好きか嫌いかなんて聞かれたって困るだけよね。」
パワプロ「それは……まあ…。」
みずき「私、パワプロ先輩のそういう所大好きよ」
パワプロ「え」ドキッ
みずき「飾らないっていうのかな。そういう純粋なところ。」
パワプロ「ありがとう。」
みずき「それから、私の事普通に扱ってくれるところも好き。」
パワプロ「そ、そうかな」
みずき「お金とか家柄とか、私の性格とか関係なく普通に扱ってくれるのがうれしい」
パワプロ「う、うん」
みずき「それから、私をほめてくれるところも好きだし、私のせいで負けた時に慰めてくれた時もきゅんと来たし、私のわがままに付き合ってくれるところも好きだし、でも、駄目なことは駄目って叱ってくれるところも好き。」
パワプロ「みずきちゃん?」
みずき「ついた。ここの景色見せたかったの。この丘の上からの景色。」
パワプロ「うわぁ」
パワプロ(一面の町の夜景とその上の満天の星空、長い間この町に住んでいても見たことがない美しい景色がそこには広がっていた)
みずき「よっし!スーッ」
パワプロ「?」
みずき「私は!!!パワプロ先輩がだいすきだああああ!!!」
パワプロ「!!」
みずき「誰よりも、誰よりも大好きだあああああああ!!!!」
パワプロ「みずきちゃん……。」
みずき「……」ニコッ
みずき「これがここで言いたかっただけ。答えはいいよ。いつか聞かせて、全部思い出した後で…。じゃあね!」ダッ
パワプロ「み、みずき!」
みずき「……」ピタっ
パワプロ「ありがとう。」
みずき「ふ、ふん!そう思うんだったら今度、買い物の荷物持ちで埋め合わせしてよね!それじゃ!」ダッ
パワプロ「……。」
パワプロ(帰った後ベットについた僕の頭の中ではいろんなことが頭を回っていて、いろんなことを考えてるうちに眠りに落ちていた)
~朝~
母「パワプロ!!起きなさい!!ご飯出来てるわよ!!」
パワプロ「……ンゴ」パチリ
……
パワプロ「ふぁぁ、おはよう」
母「おはよう」
父「おはよう」
聖「おはよう」
母「ほら、だらしない顔してないでさっさと洗ってきなさい!」
パワプロ「はいはい。」
パワプロ(あ^~昨日は結局いろんな事考えてよく眠れなかったな…)
パワプロ「……」バシャバシャ
パワプロ「……えっとタオルタオル」ゴソゴソ
聖「はい、これだ」
パワプロ「あ、ありがとう」ゴシゴシ
聖「どうってことないぞ」
母「聖ちゃん、お味噌汁運ぶの手伝って…」
聖「わかりました!今行きます!」
パワプロ(う~ん、何か思い出せそうな気がするんだけどなぁ)シャコシャコ
母「ほら!パワプロ!早く席に付きなさい!」
パワプロ「うん、今行く!」ガラガラ っぺ
パワプロ「お待たせ」
父「じゃあ、みんな一緒に」
父 母 聖 パ 「いただきまーす」
聖「先輩、目玉焼きには醤油とソースどっちだ?」
パワプロ「えーっと、じゃあ、醤油とって」
聖「はい」
父「おいおい、アイドルの音無小鳥、年齢詐称疑惑だってよ!やっぱり18歳ってのは嘘だったんだな」シンブン バサバサ
パワプロ「ちょっとまてええええええええい!!」
父「!!何だ大きな声出して」
母「そうよびっくりした」
聖「落ち着きがないのは先輩の悪い癖だな」
パワプロ「いや、なんで聖ちゃんがここにいるんだよ!」
母「何言ってるの。あんたを迎えに来たに決まってるでしょ。それなのに、あんたったらぎりぎりまで起きてこないから…。」
父「そうだ。遅れてきて、朝ごはんの用意もしてもらって何の問題があるんだ」
パワプロ「いや、問題というか」
聖「各々方、申し上げにくいがあまり時間もない。すぐに食べて出かけるべきではあるまいか」
パワプロ「……ソウダネ…。」
パワプロ「それじゃあ、行ってきまーす」
聖「行ってまいります」
母「いってらっしゃい!」
聖「明るいお母様に、優しいお父様だな」
パワプロ「……。」
聖「先輩がやさしく育つのもうなづける話だな」
パワプロ「……。聖ちゃん」
聖「……なんだ」
パワプロ「なんとなく、感じてるんでしょ。僕の事。」
聖「……まあな」
パワプロ「やっぱりそうだよね…。」
聖「だが、先輩。先輩は二つ勘違いをしているようだ」
パワプロ「勘違い…?」
聖「一つは私のことだ、先輩はきのう、みずきやあおい先輩から何か言われたのかも知れない。それが会ってか、電話などかわわからないが…。とにかく、その上で私に聞いてきたんだと思う」
パワプロ「……さすがだね」
聖「だがな、先輩、私は先輩が誰を好きでも関係ないのだ。」
パワプロ「……どういうこと?」
聖「つまり、記憶が戻った後、どんな答えにせよ私は最終的に先輩を振り向かせる自信があるということだ。」
パワプロ「……」
聖「私を舐めてもらっては困るぞ、捕手は頭脳が命だからな、どんな状況でも的確な判断とあらゆるデータで最適解を導き出す。だから、私に敗北の二文字はないのだ。」
パワプロ「……」
聖「だから、何も気にせず先輩には答えを決めてほしい、なにせ最終的な結果は私のもとに来るという点で一致して…」
パワプロ「聖」
聖「!」ビクッ
パワプロ「無理しなくていい。聖が僕のことをわかるように、僕も聖のことはなんとなくわかる。……不安なんだろ?」
聖「……っ」
パワプロ「みずきにも、あおいにも負けたくないと心から思ってる…。」
聖「どうして、そんなこと」
パワプロ「聖は嘘をつくとき鼻の欠陥が浮き出るからな…。」
聖「また、そんなことを。……でも、その通りだ。私は先輩たちに負けるのが怖くてたまらない。先輩を取られてしまったらと思うと身を引き裂かれる思いだ…。」
聖「それでも…。覚悟しなきゃならないこともある…。」
パワプロ「……聖。今はまだ結論を出せないけど必ず答えを出すから、その時までどうか待っていて欲しい。どんな結果になるかはわからないけど…。」
聖「そうか…。それでいい。それが聞けただけで今は。まだ!私に勝機があるということだからな!それに、さっきの話もまんざら嘘ではないぞ。人の気持ちは移ろいやすいからな、十年でも二十年でも待ってものにして見せるさ!」
パワプロ「ははは、それはすごいな。ところで、もう一つの勘違いってなんだったの?」
聖「それは…。自分で考えるんだ!」
パワプロ「え!?」
聖「少なくとも私のメールに返信も送れないような朴念仁に教えることはできないな!」
パワプロ「あ…。ごめん!」
聖「まあいい!とにかく昨日のメールの埋め合わせは、映画に一緒に行ってもらってしてもらうからな!いいな!」
パワプロ「う、うん」
パワプロ(でも、それでも僕は三人と付き合っていて糞野郎で、三人と…。三人っと・・・。サンニンッと・・・。さんにんと・・・。)
パワプロ「あ、ああああああああああああああああああああああああああ」
聖「せ、先輩どうした?」
パワプロ「あ、頭が頭がい、痛いいいいいいいい」ガクガクガクガク
聖「え!ど、どうしたら」おろおろ
パワプロ「大丈夫。僕はすぐそこに家があるから…。家に帰って今日は休むよ…。だから聖ちゃんは担任の先生や矢部君たちにこのことを伝えておいてほしいんだ」
聖「ほ、本当に大丈夫なのか。今日はこの後お母様もお出かけだと言っていたし」おろおろ
パワプロ「大丈夫。入院した病院も遠くないし、子供のころからかかってる内科も近くにあるから…。」
聖「わ、わかった。じゃあ、ご自宅までは送らせてもらうから、今日は安静にするんだぞ」
パワプロ「う、うん、ありがとう」
~教室~
聖「……っというわけなんだ」
みずき「先輩、大丈夫かしら」
あおい「心配だね…。」
聖「まあ、放課後にみんなでお見舞いに行ってみよう。話はそれからだ!」
矢部「たたたた大変でやんすううううううううううううう!!!!!!」
あおい「矢部君?」
みずき「なんですか矢部先輩、朝一番で私とあおい先輩にやってもらったコントロール練習の的、100球が恋しくなったんですか?」
矢部「そんなことはどうでもいいでやんす!!!こ、これを見るでやんす!!!」
三人「?」
三人「……」サーっ
『From パワプロ title ごめん
皆を裏切り続けるのに疲れました。このことは死で償おうと思います。今までありがとう。さようなら。』
あおい「う、嘘」ガクガクガクガク
聖「そんな!さっきまであんなに…」ガクガクガクガク
みずき「な、何かの間違えでしょこんな!ことって!」ガクガクガクガク
矢部「とにかく!家に行ってみるでやんすよ!!!」
三人「う、うん!
20分後 ~パワプロ家~
聖「つ、ついたぞ」
みずき「先輩!」
矢部「と、とにかく!急ぐでやんす!」
あおい「そ、そうだね」
ガチャ
聖「鍵は開いてる…。」
あおい「パワプロ君の靴もあるみたい」
矢部「とにかく!手分けして探すでやんす!」
あおい「じゃあ、ボクと聖がお風呂場とか一階で、みずきと矢部君は二階をおねがい!」
矢部「じゃあおいら、パワプロ君の部屋に行ってみるでやんす!」
あおい「じゃあ、各自!解散!」
あおい(パワプロ君…パワプロ君…!)
聖(先輩…!どうしてなんだ…先輩!)
みずき(答えも言わないうちに死ぬなんてそんなの絶対に許さない!)
あおい「そっちにいた!?」
聖「こっちにはいないみたいだ!!」
みずき「二階のほかの部屋を見たけど誰もいなかったよ!」
あおい「矢部君!そっちはどう?」
シーン
あおい「矢部君?どうしたの?」
聖「行ってみましょう!」ダッ
みずき「う、うん!」ダッ
あおい「・・・・・」ダッ
~パワプロの部屋~
あおい「あ、開けるよ!」
ガチャ
みずき「あ、矢部先輩!いるなら返……事を…。」
矢部「もうだめでやんす…。すでに冷たくなってるでやんす…」
あおい「う、嘘…」
矢部「空になったこれが落ちていたでやんす」スっ
『睡眠薬』
聖「そ、そんな…」
みずき「嘘でしょ!先輩!何寝たふりしてるんですか!ふざけるのもいい加減に…」ピトッ
みずき「手が…手が…すごく冷たい…」
あおい「いやあああいやあああああ」ぽろぽろ
聖「わ、私も!」
矢部「駄目でやんす!!!!」
聖「!」ビクゥ
矢部「ここはもう事件現場でやんす、警察と救急車が来るまではそのままにしておくでやんす。とにかく部屋を出るでやんす」
あおい「う、うん…」
~パワプロ家 一階 居間~
あおい「……」
みずき「……」
聖「……」
矢部「警察などに連絡してきたでやんす」
あおい「…ありがとう矢部君…」
みずき「でもなんで…先輩…どうして…」ギュっ
矢部「そのことなんでやんすが、おいらひとつ気になることが有るでやんす」
聖「気になること…?」
矢部「メールに会った『みんなを裏切り続けるのに疲れた』の部分でやんす。」
聖「!」
みずき「!」
あおい「!」
矢部「おいら、パワプロ君に裏切られた記憶なんて全くないでやんす、でも、パワプロ君はそのことで酷く悩んでいたみたいでやんす」
聖「……」
みずき「……」
あおい「……」
あおい「ごめん、ぼくちょっとトイレ」オエっ
みずき「……(茫然)」ぽろぽろ
聖「……」ブツブツ
矢部「これは、どういうことでやんすか?」
矢部「三人は…、パワプロ君と付き合っていたんでやんすか!!」ダンッ!
三人「!!」ビクゥ
みずき「そ、それは……」
聖「う、うぇええええええ先輩、ごめんなさい先輩ごめんなさいいい」ポロポロ
みずき「嘘よ…ほんの出来心だったのよ…」
矢部「つまり。三人とも記憶がなくなったのをいいことにパワプロ君に嘘をついたんでやんすか?」
あおい「うぅうぅううう、パワプロ君、パワプロ君、どうして、どうして…」ポロポロ
みずき「う、うぅぅぅううううう先輩、先輩いい、悪いのは私なのに、全部全部私なのにどうして……なんでよ!」
聖「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
矢部「……」
矢部「本当にすまないと思ってるでやんすか?」
あおい「ボクが死ねばよかったと思ってるよ」ボロボロ
矢部「反省したでやんすか?」
みずき「反省なんてもんじゃないわ…一生かかっても償っていくわよ・・・」ボロボロ
矢部「もう一度パワプロ君に会いたいでやんすか?」
聖「もう…先輩に会うには…死ぬしか…死ぬしか…」
矢部「……」フゥ・・・
矢部「パワプロ君もう出てきていいでやんすよ」
あおい「!」
みずき「!」
聖「!」
パワプロ「矢部君ごめんね、有難う」
矢部「いいんでやんすよ。親友でやんすからね。じゃあ、約束通り、おらぁ!!」ボコォ
パワプロ「ガハッ」ドサッ
あおい「え、え、どういうこと???」
みずき「先輩が生きてて、矢部先輩が先輩を殴って…」
聖「もう何が何やら…」
パワプロ「……順を追って説明するよ。」
……
矢部「そもそもの発端はおいらの携帯に電話がかかってきたことでやんす」
~回想~
タチアガレ!タチアガレ!タチアガレ!ガンタ・・・pi
矢部『もしもし、矢部でやんす』
パワプロ『矢部君、パワプロだけど』
矢部『どうしたんでやんすか?学校休んで!体調悪いって聞いたけど大丈夫でやんすか?』
パワプロ『そのことなんだけど親友の矢部君を見込んで頼みたいことが有るんだ』
矢部『いったいなんでやんすか?』
……・
矢部『成程、狂言自殺でやんすか…』
パワプロ『理由はさっき話した通りだよ。三人のことは大切だけど怪我で記憶もない不安な中で、あの嘘はあまりに辛かった…。何度死んだらいいと思ったかわからない。だから、少なくともその一片を彼女たちに知って欲しいんだ。』
矢部『成程でやんす。わかったでやんす引き受けるでやんす。ただし、一つだけ交換条件があるでやんす。』
パワプロ『なに?』
矢部『親友として、おいらは手を貸すでやんす。でも、男として、そういう人の心を試す行為は許せないでやんす!だから、終わったら一発殴らせてほしいでやんす。それでチャラにするでやんす』
パワプロ『うん、わかった。ごめん、矢部君にそんなことまで頼んじゃって』
矢部『言ってるでやんす。おいらたちは親友でやんすからね。』
パワプロ『有難う。矢部君は僕の最高の親友だよ……。』
~現実~
パワプロ「そして、計画の概要を伝えて、矢部君に助けてもらったんだ。」
聖「じゃ、じゃあ、殴ったのは矢部先輩の交換条件だったんですね…」
パワプロ「いや、そうじゃないよ。矢部君は僕のこの計画に対する罪悪感をくみ取って贖罪のために僕を殴ってくれたんだよ。だから今回矢部君は徹頭徹尾、僕の為に動いてくれたんだ…。」
あおい「そうだったんだね……。」
パワプロ「手が冷たかったのは保冷剤だし、脈も硬球を脇にはさんで流れをせき止めてたからね。」
聖「今思えば、先輩は朝の時点で記憶が戻っていたんだな。あの『小さいころからかかりつけの内科が近くにある』っというのは記憶を失っている先輩が本来知っているはずでないことだったな」
パワプロ「そんなこと言ってたか。僕もまだまだだね。」
みずき「それに二十分で着いたのにあの冷え方も確かに異常だったわね」
あおい「すべては私たちの為に仕組んだことだった…そういうことね」
パワプロ「うん……。」
矢部「さて、おいらはお邪魔虫でやんすからここでお暇するでやんすよ!先生にはうまく言い訳しておくから任せるでやんす!じゃあ」ピュー
パワプロ「……。」
三人「……。」
パワプロ「みんなが嘘をついてることに罪悪感のあることも、いつかばれる嘘におびえていることもなんとなくは感じていた。彼女にしては妙にうぶだったり、逆に、悲痛な覚悟が裏にある感じもしたしね」
みずき「……」
パワプロ「そういう意味では嫌われる覚悟と恐怖もあったんだと思う。」
聖「……」
パワプロ「でも、だからと言って僕の中でその嘘は決して小さくない嘘だった。だから、こんな風にさせてもらったんだ…。」
あおい「……。」
パワプロ「皆、ほんとにごめん!!」ドゲザ!!
聖「先輩、謝らないでほしい、先輩に謝られてしまうと私たちの立つ瀬がなくなってします…」
みずき「そうよ私たちの方こそ無神経な嘘ついてしまったし…」
あおい「いっぱい傷つけてしまった…。だから、…」
三人「本当にごめんなさい!」ドゲザ!!
パワプロ「みんな…。」
あおい「その上で聞いてほしい…、ボク、パワプロ君のことが好き。誰よりも誰よりも君のことが…大好き…。」
パワプロ「あおいちゃん…」
みずき「私も!先輩の全部が好き!大大大好き!嫌いって言われてもあきらめない!!絶対好きにさせて見せる!」
パワプロ「みずきちゃん…」
聖「先輩がもう一つの勘違いにたどり着いた以上、もう一度言わせてもらうぞ。私は、どんな手を使っても先輩を落として見せる!覚悟しておいてくれよ!愛してるぞ先輩!」
パワプロ「聖ちゃん…」
パワプロ「僕もみんなのことが大好きだ!ただその上で、情けない話なんだけど誰を選ぶかは保留にさせてほしい。ゆっくり今回のこともで見えたこと、感じたことを考えてみたいから…」
あおい「そっか」
みずき「ヘタレの先輩の頼みじゃしょうがないわね」
聖「それが先輩の答えならゆっくり待つさ」
あおい「とりあえず、当面のこととして買い物に一緒に行こうよ!いいお店知ってるんだ!」
聖「私も一緒に映画を見に行きたいぞ!」
みずき「荷物持ちよ・ろ・し・く・ね!」
パワプロ「えーっと、あ!じゃあ、今度の休みにみんなでショッピングと映画を見に行くのはどうかな?」
三人「……」
三人「はぁ……」
パワプロ「え?なになに?駄目なの」
みずき「駄目というか…」
聖「それは論外だろう…」
あおい「もう、シッカリしてよね…!」
パワプロ「う、善処します…。」
三人「はい、よろしい!」
パワプロ(これからもまだまだ、この三人には振り回されると思うけど、いつかいつかきっと答えを見つけていきたいと思う。彼女と自分自身の為に…。)
Happy End
サンキューイッチ
完全試合ニキ最高や!
みんな違ってみんないい、やね。三人とも魅力的ですわ…。
イッチ乙やで!
後日談
パワプロ(記憶喪失からはや、一か月七月に差し掛かり、いよいよ野球も本場!なんだけど、僕の家は今…。)
聖「あ、パワプロ先輩おはよう」
みずき「遅いわよ。なにやってるのよ先輩。」
あおい「ご飯出来てるよ!食べよう!」
パワプロ(更に賑やかになっていた…。事の発端は一週間前にさかのぼる)
聖「先輩、あの件なのだが」
パワプロ「あ、うん、今日はカレーでいいんじゃないかな」
聖「そうだな。じゃあ、あとでスーパーに行かないといけないな」
パワプロ(聖ちゃんすっかり我が家に馴染んでるけど…このままなし崩しにくるんじゃないだろうか)
聖「もちろん」
パワプロ「!?」
聖「もちろん、ご飯は炊いて来てもらえてるのだろう?」
パワプロ「え、あ、うん。だ、大丈夫だよ(心を読まれたのかと思った…)」
聖「ん?怪しいな何か隠し事か?」
パワプロ「いや、そんなんじゃないけど」
聖「先輩達には言えて私には言えない話があるなんて、カナシイナー」およよよ
パワプロ「むしろ、僕たちの今の状態の方がみずきちゃんたちに聞かれたら大いに問題でしょ」
みずき「誰に何を聞かれたら問題だって?」
パワプロ「!?」
みずき「なんか、面白い話してるじゃない。私も混ぜてよ。」
パワプロ「いや、別に…そんな…。」
みずき「先輩!わかってると思うけど。誰を選ぶか決めるまでは全員を均等に扱うのが四人で決めたルールよね?」
パワプロ「…はい」
みずき「それを逸脱して一人を優遇するなんて、これは問題じゃないかしら?」
パワプロ「おっしゃる通りです。」
聖「いや、問題ないぞ」
みずき「!」
パワプロ「!」
聖「なにせ、これは先輩が決めたことではなく、私とお父様お母様との間での話だからな。たしか、ルールで先輩に関しての取り決めは108条ほどあるが、お父様、お母様に関するものはなかったと記憶しているが…」
みずき「…あらそう。だったら、私もお父様、お母様とお近づきになるのは問題ないわよね?」
聖「それは当然の権利だろうな。」
パワプロ(聖ちゃんずいぶんと譲るな…)
みずき(何か裏があると見るべきね…)
あおい「その話で行くならボクも参加する権利あるよね」
パワプロ「あおいちゃん!」
みずき「あおい先輩にもばれた以上、これは三人平等に義父様、義母様にご挨拶する必要があるわね」
あおい「そうだね、義父様、義母様は大切にしないとね!」
パワプロ(なんだろう、今の二人の言い方お父様、お母様に妙に含みがあったような…?)
聖「じゃあ、買い物さっさと済ませて行くぞ」
~パワプロ家~
母「おかえりなさ~い。って今日はお客様が多いわね」
みずき「初めまして。私、パワプロ先輩の一年後輩の橘みずきと申します。本日はパワプロ君にお招きいただき有難うございます。」ぺこり
あおい「初めまして、ボ、私はパワプロ君と同級生の早川あおいといいます。今日はお招きいただき有難うございます。」ぺこり
母「まあ!まあ!可愛いうえにこんな礼儀正しい子が二人も!そういえば、早川さんは以前一度うちに来たことあったわよね、パワプロの部屋でお話ししてたことを覚えてるわ」
みずき「ちょっと!!あおい先輩が来たってどういうこと!?」ぼそぼそ
聖「私も気になるな説明をお願いしたい。場合によってはルールの懲罰規定の適応もあり得るぞ」ぼそぼそ
パワプロ「いや、あれはまだ記憶喪失中の話だから…。何もやましいことはなかったよ?ほんとほんと」
みずき「……」ジー
聖「……」ジー
母「あの時は五分くらいでかえっちゃったからお構いもしませんでねぇ!ごめんなさいね!」
聖「五分なら…まぁ…。許容範囲か…」
みずき「まぁしょうがないわね」
母「あの時は二人が抱き合ってるのみちゃったからおちおちお茶も運べなかったしね」
聖「」
みずき「」
パワプロ「……」
パワプロ(パワプロ脳内会議!!)
脳内パワプロ「今の状況について良い打開策のあるものはおるか!」
性欲パワプロ「はい!いっそ全員抱けばいいと思います!」
脳内パワプロ「死ね」
理性パワプロ「ここは、素直に謝った方がいいと思います」
脳内パワプロ「いちばん良いけど、親の前で弁解するって辛すぎないか?」
食欲パワプロ「おなかすいた」
脳内パワプロ「黙れ」
認識パワプロ「あのぉー、」
脳内パワプロ「なんですか?」
認識パワプロ「えっとぉ、認識は若干遅れてるんですけどぉ…。」
脳内パワプロ「だからなんですか?」
認識パワプロ「そのぉ、パンチとんで来てますよぉ」
脳内パワプロ「え」
みずき「抱き合ってたってどういうこっちゃああああああ!」ボカッ
パワプロ「いでぇ!」ドサッ
みずき「つまり、あくまでもあおい先輩を慰めてたってことね」
パワプロ「……」こくこく
みずき「まあ今回はルール適応前のことだし大目に見ましょう」
聖「さて、じゃあ、夕飯の用意でもしようかな」
みずき「わ、私も手伝う」
あおい「ぼ、ボクも!」
母「あらあら、みんな有難うねじゃあ、みずきちゃんにはお芋の皮むき、あおいちゃんはスープをお願い、聖ちゃんはこっちのお鍋を手伝ってもらえるかしら」
聖「了解した」
みずき「お、おう!」
あおい「が、頑張ります」
母「聖ちゃんアレ」
聖「お母様こちらですね」サッ
母「聖ちゃん…」
聖「はい、お母様」サッ
母「聖ちゃんは本当に気が利くわねぇ」
聖「……」ドヤァ
みずき「……」イラッ
あおい「……」イラッ
パワプロ(聖ちゃんのさっきの余裕はいわばこの二人と比較させることで結果的に自分を上げる策略だったのか…。)
みずき「ああ、もううまくいかないわ!」
パワプロ「ピーラー使ったこと無いの?」
みずき「あるわよ!調理実習で!」
パワプロ(それしかないのか……)
みずき「えい、えい、あ、痛っ」シュッ
パワプロ「!みずきちゃん大丈夫?」
みずき「ちょ、ちょっと切っただけよ」
パワプロ「見せてみて…。あー、これはいたそうだね。とりあえず、傷口の血を吸いだして…」チュー
みずき「ふぇ!」
聖「!?」
あおい「!?」
パワプロ「ばんそうこうを張って…。これで良し!」
みずき「あ、有難う…。///」
聖「……」
母「聖ちゃんあのどうしたの?包丁持ったまま固まって…。」
聖「いや、指とキスを天秤にかけてどっちの方が大事か計っていたところです。ご心配なく」
母「いや、落ち着いて聖ちゃん」ガシッ
あおい「うんしょ!うんしょ!」
父「おう、何作ってんだい?」
あおい「え、あ、スープです!」
父「……独創的だな」
あおい「は、はい!オリジナルマリンスープです!海水風味で作りました!」
パワプロ(それって、つまり塩水なんじゃ…)
父「ま、まあ頑張ってくれ!うちの息子いっぱい食べるからよ!」
パワプロ「!?」
…そして
全員「いただきまーす!」
聖「みんなで作ったカレーはどうだ?先輩」
パワプロ「う、うん美味しいよ」
みずき「私が芋の皮むきしたんだし当然よ!」
あおい「スープはどう?」
パワプロ「う、うん美味しいよ(美味しいとは言っていない)」
聖「……」にやり
みずき「!?」
あおい「!?」
聖「お母様はどう思われますか?」
母「そうね、二人はまだまだ修行が足りないわ…。」
あおい「!」
みずき「!」
母「まずみずきちゃん、皮の剥き残しはともかく、ジャガイモの芽が残ってるのは駄目よ。ジャガイモの芽には毒があるから、きっちり取られないといけないのよ」
みずき「ご、ごめんなさい・・・・・・」シュン
母「それからあおいちゃん。このスープ良いけど、ちょっと塩の入れ過ぎよ。塩は少量でかなり影響が出るから入れるときは慎重にならないとね」
あおい「はい……」しゅん
聖(ひゃっはーーーーーwwwwww汚物は消毒だあああああwwwwwww)ニコニコ
母「二人とも……、明日からうちに来て料理の修行をしなさい!私がみっちり教えてあげるから!」
みずき あおい「は、はい!」
聖「」
~現代~
パワプロ(そして今、三人が家に入り浸るようになってしまった」
>>401
自動保存機能で途中までは生きてたで!
書き溜めて一気に上げるのと、リアルタイムで書いてあげるのどっちがええんやろね
>>405
それでええと思うで。無理しない程度に頑張ってや~
聖「先輩は目玉焼きは醤油だったな」はい
パワプロ「有難う…」
あおい「お母様今日のお味噌汁どうですか?」
母「うん、とってもいいと思うわ」
父「『有名事務所モバプロ 千川ちひろ 無茶な課金促し組織的利益操作』かこういう事件多いよなぁ」
みずき「私たちみずきグループでもそういった問題は気を付けているんですよ」
パワプロ(ほとんどここの家の子供みたいなものだな)
聖「結婚すれば義理の娘だし、ま、多少はね」
パワプロ「勝手に人の思考読まないでくれるかな?」
母「ほら、そろそろいく時間よ!」
全員「はーい」
四人「行ってきまーす」
母「行ってらっしゃい!」
~放課後~
パワプロ「よし、全員集合!」
部員「はい!」
パワプロ「これから夏本番だ!気合入れていくぞ!」
部員「おう!」
パワプロ「じゃあ、今日の練習メニューを言うぞまず…」
……
パワプロ「ッという振り分けだ。それから、あおいちゃん、みずきちゃん、聖ちゃんは別メニューをやるからそのつもりで」
モブ(女)「ちょっと待ってください!」
パワプロ「なにかな?」
モブ「いつもその三人と先輩は別メニューですよね。不公平ではないでしょうか。チームですしみんな平等に練習すべきだと思います!」
パワプロ「なるほど、君の言うことにも一理ある。じゃあ、三人の練習に参加させてもらうと良い。理由がわかるから。」
モブ「はい!」
みずき「じゃあ、始めるわよ。あんた他の二人のとこにも行くんだっけ?気を付けた方がいいわよあの二人の練習異常だから」
モブ「へーそうなんだぁ。私知らなかったなぁ(えへへ、みずきちゃんと喋っちゃった。)」
みずき「まあ最初が私でよかったわじゃあ、はいこれ」ドシン
モブ「えっと、なにこれ?」
みずき「何っておもりいれたリュックサックよ。」
モブ「なんかすごく重そうじゃない?」
みずき「大丈夫よ。たかだか50kgだから」
モブ「」
みずき「あ、それとも私と同じ100kgが良かった?」
モブ「ぜ、全然大丈夫です…」
みずき「じゃあ、一時間走行くわよ」
モブ「」
聖「お、来たかなんでも30分で根を上げたそうだな。まあみずきの練習は異常だからしょうがないがな。私の練習はそんな変なことはしないから安心してくれ」
モブ「は、はい」
聖「じゃあ、筋トレ始めるぞ。ヨイショっと」
モブ「えっと、どうして逆立ちしてるのかな?」
聖「どうしてって、そうしないと小指腕立て伏せ出来ないだろう。」
モブ「」
聖「ほら、早く小指で逆立ちして。腕立て1000回やるぞ」
モブ「」
あおい「大丈夫?50回やったところで突き指したんだって?」
モブ「だ、大丈夫です」
あおい「あの子たち加減を知らないから無理させたんじゃないかな。ごめんね。これじゃあ、一緒に練習はむりかなぁ…」
モブ「大丈夫です!ちょっと、痛いだけですから!(あおい先輩とお近づきになれるチャンス!)」
あおい「そう?じゃあ、キャッチャー役やってもらえるかな?私が投げるから」
モブ「は、はい!(良かった。普通の練習だ!)」
あおい「じゃあ、マリンボール投げるからね。行くよ」
モブ「は、はい!」
あおい「……」スー
あおい「!」カッ
あおい「ステッィキーフィンガー!!!」
モブ「え」
あおい「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ」
モブ「ひゅ」ドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォ
あおい「アリーヴェデルチ(さよならだ)」
かつてモブと呼ばれた何か「」ちーん
あおい「ちょ、ちょっとボールはミットでっとってくれないと!衛生兵!!」
モブ子もモブ子で邪なんやなw
真摯に野球に打ち込んでる奴はおらんのか…(嘆き)
~練習後~
パワプロ「全員集合!」
全員「はい!」
パワプロ「今日もお疲れ様。家に帰ってゆっくり休むように。」
全員「はい!」
パワプロ「それから、病院に運ばれたモブだが。命に別状はないそうだ。たぶん熱中症か何かで倒れたんだと思われるみんなも気を付けてほしい。じゃあ、今日はここまで」
全員「有難うございました!」
パワプロ「もう、三人ともモブちゃんに無理させ過ぎたんじゃないの?」
みずき「?」
聖「?」
あおい「?」
パワプロ(穢れを知らない無垢な目だ…)
みずき「まああの子もこれに懲りたら無茶はしないでしょ」
聖「そうだな。いい勉強になっただろう」
あおい「うんうん」
パワプロ「……」
ひゅー……ドーン!
あおい「雷!?」
パワプロ「いや、たぶん年増園でやってる花火大会じゃないか。」
みずき「ああ、そういえばそうだったわね。年増園ってアイドルショーのイメージが強いけど」
聖「たしか『年増園で私と握手!』でしたっけ、よくアイドルの川島さんとかが宣伝してますね」
パワプロ「そういえば。明日の夏祭りでも花火があった気がするな」
あおい「ああ、あったねそういえば。」
みずき「もうそんな季節だもんね」
聖「いろいろあって忘れていたが…」
四人「……」
あおい「そろそろ決めないとだよね…」
みずき「そうね…。そろそろ一か月になるしね…。」
聖「先輩はどうなんだ?先輩の心は…。」
パワプロ「僕は……。正直迷ってる…。みんなと一緒の生活は楽しいし…。でも、このままなーなーはよくないよね…。」
あおい「……」
みずき「……」
聖「……」
あおい「あのさ……この一か月みんなで一緒に過ごしたりして楽しかったし良かったと思う。だけど、いつか終わることならこれ以上一緒に過ごすとその後が辛くなると思うんだ…」
あおい「だから、明日の夏祭りで結論を聞かせてほしい!」
パワプロ「あ、あおいちゃん……」
みずき「そうね。いい機会だしね…。このままじゃいけないもんね…」
パワプロ「みずきちゃん……。」
聖「では、こうしよう私たちは夏祭りの日それぞれ別の待ち合わせ場所にいる。先輩は一緒にいたいと思う女の子の元へ行ってくれ。待ち合わせ時間は七時でどうだろうか。」
パワプロ「聖ちゃん……。」
あおい「うん、じゃあそうしよう…。あの、ボクいろいろ準備があるから今日は家に帰るね…。」タッタッタ
みずき「私も今日はまっすぐ帰るわ」スタスタ
聖「お母様によろしく伝えておいてくれ先輩…。」サッ
パワプロ「……。」
~パワプロ家~
パワプロ「ただいま~」
母「おかえりなさい!って、あんただけ?」
パワプロ「え、うん」
母「そう、喧嘩でもしたの?」
パワプロ「いや、今日は皆予定有るからって」
母「……そう。まあいいわ。さ、ご飯にしましょ。」
~食卓~
母「今日はお父さん帰り遅いって…」
パワプロ「あっそ」ズズ
母「あんたやっぱなんかあったんでしょ?」
パワプロ「別に」モグモグ
母「あっそ、じゃあこれはお母さんの独り言だけど、あの子たちに失礼なことするんじゃないよ」
パワプロ「しないよそんなこと」
母「そうじゃなくて。あんた、ほんとはこのままでいいと思ってるでしょ。」
パワプロ「!」
母「でも、時間がないから決めないといけないってそう考えて…。」
パワプロ「もういいよ!母さんには関係ないだろ!ほっといてくれ。ごちそうさま!」ガタっ
母「待ちな!」
パワプロ「……」ピタっ
母「逃げるんじゃないよ。自分の気持ちから。」
パワプロ「……。」
パワプロ「……」スタスタ
~パワプロの部屋~
パワプロ「あの三人か…」
パワプロ(僕はあの三人の誰が好きなんだろうか…。)
パワプロ(あおいちゃんは……、僕を本当に愛してくれているし、愛が重いぐらいだけど、それでも僕はそんなあおいちゃんが好きだ。)
パワプロ(みずきちゃんは……、僕のことをまっすぐ好きでいてくれて、素直じゃないところもあるけど、ひたむきなみずきちゃんが僕はやっぱり好きだ。)
パワプロ(聖ちゃんは……、何でもお見通しで僕の理解者で、でもいざという時どぎまぎしちゃったりして、乙女なところもちゃんとある。そんな一生懸命なひじりちゃんが僕はやっぱり好きだ。)
パワプロ(でも、選べるのは一人…。誰か一人を一番にしなきゃいけない…。僕は…。僕の気持ちは…。)
パワプロ(僕は気付くと眠りに落ちていた……)
~翌日部活~
パワプロ「集合!」
パワプロ「モブも今日は復帰できてよかった!今日も昨日と同じメニューだが脱水症状にはくれぐれも気を付けるように!」
全員「はい!」
パワプロ「それから、モブはモブ2と今日は練習するように!」
モブ「はい!」
パワプロ「じゃあ、解散!」
……
モブ2「昨日は大変だったね…」
モブ「う、うん!でも先輩たちのおかげで何かつかめた気がするんだ!」
モブ2「そ、そうよかったね」
モブ「モブ2にも今、練習の成果見せてあげるね!」
パワプロ(その後、モブは立派なスタンド使いとして世界に名をはせる有名な選手となるのであるがそれはまた、別のお話)
パワプロ「みずきちゃん、あのさ…」
みずき「先輩。今日が終わるまで三人とも先輩との不用意な接触はさけてるの。だから、ごめんなさい」
パワプロ「う、うん」
聖「ちょっと、良いだろうか。」
パワプロ「聖ちゃん…。」
聖「あおい先輩あれを」
あおい「はい、パワプロ君これ」サッ
パワプロ「これは?」
みずき「あたしたちの気持ちを込めたラブレターよ。それぞれの待ってる場所もその中に書いておいたわ」
パワプロ「……。」
聖「練習が終わってから待ち合わせまであまり時間がないが、目を通しておいてほしい。それじゃあ、……信じてるぞ」タッタッタ
みずき「……待ってるから。」タッタッタ
あおい「……好きだよ」タッタッタ
パワプロ「……」
~部活終了~
パワプロ「今日もお疲れ様。明日に備えてゆっくり休むように!」
全員「はい!」
パワプロ「それから、今日はモブ2が病院に運ばれた。おそらく熱中症だと思うが、水分はちゃんととるように!以上!」
全員「有難うございました!」
~パワプロの部屋~
パワプロ「待ち合わせまで後、一時間か…」
パワプロ(そうだ、手紙を読まなきゃ…)カサカサ
「信じてる」
「待ってる」
「好きだよ」
言われたいですわ…
パワプロ(まずはあおいちゃんから)
『拝啓 パワプロ君
えっと、手紙でかくってなんか恥ずかしいね。でもラブレターだし頑張らないとね。
ボクはパワプロ君のことが大好きです。ボクが苦しんでいた時、投球に行き詰まりを感じていた時支えてもらってから、ずっと気になっていました。パワプロ君は私にとって大切な人で太陽みたいに私の心を照らしてくれました。だから、パワプロ君がどんな結論を出しても私は後悔しません。
……嘘。こんな口当たりの良いことが言いたいんじゃない!
ボク選ばれなかったらやっぱりすごく悲しい。もしかしたら二度と立ち直れないかもしれないって今は思ってる。
重いって思われたり嫌われたりするのは嫌だけどでも、ボクの恋はそんな妥協できるものじゃないから!パワプロ君のことを本気で好きだから!あの二人に負けないくらい大好きだから!
だから、お願いです。ボクのところに来てください。ボクといっしょにいてください。これからもいっぱい一緒に幸せにならせてください。わがままばかりで御免なさい。でも愛しています。 あおい
PS・僕は神社の西側で待っています。』
パワプロ(あおいちゃん…)
パワプロ(次はみずきちゃんか…)
『パワプロ先輩へ ※この手紙を誰かに見せたら殺す
先輩、わたしは先輩のこと大好きです。前に先輩の前で告白したとき好きな理由をいくつも言ったけどあんなの、先輩を好きな理由のほんのわずかでしかないの。
いつもつっけんどんな態度をとっちゃうのは、その、好きすぎて、先輩と話せるのが幸せすぎて、いっつも頭が真っ白になっちゃうからで、その、そんな私に優しくしてくれて、だから…。
ううん、それ以上に理由なんてなく、私は先輩のことが好き。誰よりも誰よりも好き。だから、どうか私と付き合ってください!みずき様がこんなにお願いして、本気でお願いしてるんだから、だから…。私を選んでください。
大好きな先輩へ みずき
PS・神社の東側で待ってる』
追いついた
殺すは(アカン)
パワプロ(みずきちゃん…)
パワプロ(次は聖ちゃんか…)
『拝啓 パワプロ先輩
私は先輩が大好きだ。だが、こんなことはおそらくほかの二人も書いているだろうし、私は包み隠さず自分を書こうと思う。結論を先に言えば先輩好きです付き合ってくださいで収まるがまあ、せっかくだしばし話にお付き合いいただこう。
私は朝目覚めるとまず『先輩ぐっすり眠れたかな』と考える次に鏡の前で『先輩に可愛いって言ってもらえるようにしなきゃ』と思って髪をセットする。
もろもろを済ませて、先輩の家についてからは『先輩に美味しいって言ってもらえたらうれしいな』と思って料理をする。
先輩が起きてきてからは『先輩は今日も素敵だな。汗が舐めたいな』と考えながら、挨拶をし『先輩と一緒の食事美味しすぎて、もう死んでもいい』っと考えている。
学校に通ってからも『先輩に教えられるように勉強しなきゃ』と思って授業を受け、放課後の部活でも『先輩と部活ができて誰よりも幸せだ』っと思って過ごしている。
私は感情が表情に表れずらいがそれでも先輩のことをずっと考えてしまうくらい先輩が大好きだ。だからと言うわけではないが、どうか私を選んでほしい。大好きだ先輩。 聖
PS・私は神社の裏で待っている』
パワプロ(聖ちゃん…)
パワプロ(みんなの手紙を読んで…心は決まった…。僕の…僕の答えは!)
~神社 PM 7:00~
あおい(お願い神様!ボクから先輩を奪わないでください!)ドキドキ
………
みずき(私を選ばなかったら許さないんだから……)ドキドキ
………
聖(先輩……)ドキドキ
Pipipipipipi~♪
あおい「!」
……
みずき「!」
……
聖「!」
『From パワプロ
神社の正面に来てほしい』
あおい「パワプロ君からメールだ…」
……
みずき「私を呼び出すなんていい度胸してるじゃない…。」
……
聖(三人にこのメールつまり……そういうことか……)
~神社前~
パワプロ「皆、呼び出し返してごめん」
あおい「それは良いけど、どういうこと?」
みずき「まさか、また保留にしてくれとか言うんじゃないでしょうね?」
パワプロ「いや、僕の答えは決まったよ」
みずき「!」
あおい「!」
聖「……」
みずき「そ、そうだったら早く言いなさいよ…。」
聖「その前に一言良いだろうか?」
パワプロ「聖ちゃん……。」
聖「先輩がこれから言おうとしていること、私はわかる気がする、だがそれは、あまりいいとは言えない気がするぞ」
あおい「え?なに?」
みずき「ちょ、ちょっと二人だけで話を進めないでよ!聖!どういうこと!?」
聖「つまり、先輩は……」
パワプロ「いや、僕から言うよ。」
聖「……そうだな出過ぎた真似をした」
パワプロ「僕の答えは……」
みずき「……」ドックンドックン
あおい「……」ドックンドックン
聖「……」
パワプロ「……。あおいちゃん、みずきちゃん、聖ちゃん……。みんなのことが好きです!!僕と付き合ってください!!」ドゲザ
あおい「え?え?」
みずき「……」
聖「はぁ……」
聖「ヘタレな先輩だからそういうこと言うんじゃないかと思ったんだ…」
みずき「つまり何?先輩は私たち三人と同時に付き合いたいってこと?」
パワプロ「うん」
みずき「ふざけないでよ!」
あおい「ちょ、ちょっとみずき……」
みずき「あおい先輩は思うところないんですか!?私たちがあの手紙をどんな思いで書いたか、そして、この一か月どんな思いでいたか!!」
みずき「それに対する答えが、みんな仲良く付き合いましょうって……。人を馬鹿にすんじゃないわよ!」ガッ
聖「お、おいみずき流石に殴るのは……」
パワプロ「いや、聖ちゃん良いよ…。」
聖「先輩……。」
パワプロ「みずきちゃん、みずきちゃんの怒りもっともだと思うだけど、僕の話を最後まで聞いてほしい…」
みずき「……」
みずき「……聞いて納得できなかったらその時は覚悟しなさいよ」スッ
パワプロ「ありがとう」
パワプロ「僕はこの一か月間ずっと考えてた、三人の誰が好きなんだろうって」
パワプロ「でも考えてみると、あおいちゃんの真っ直ぐなところも好きだし、みずきちゃんの素直になれないいじらしさも好きだし、聖ちゃんの可愛いところも大好きなんだ…」
パワプロ「だから僕、三人からどう思われても三人を背負って生きていきたいと思った!誰よりも、三人を平等に愛したいと思った!!僕はプロ野球選手になって三人ともを幸せに絶対する!!だから、だから僕と付き合ってください!!」
あおい「……」
みずき「……」
聖「……」
聖「まったく先輩には…負けたよ…。」
パワプロ「聖ちゃん!」
聖「私は元からそういう可能性も考えていたからな…まぁ言われたいとは思っていなかったが…でも、振られるよりも今は、まぁ満足しているよ」
聖「不束者ですがよろしくお願いします」ぺこり
あおい「ボクも、最初は戸惑ったけど…でもパワプロ君の告白を聞いてやっぱりボクパワプロ君のことが好きなんだなって思ったんだ……。だから、これからよろしくお願いします!」ぺこり
パワプロ「あおいちゃん…」
みずき「まったく、パワプロ先輩って本当に駄目ね!」
パワプロ「みずきちゃん…」
みずき「でも、そんな先輩をすきになっちゃったんだもん。惚れた弱みってやつかしらね。私も、よろしく!」
パワプロ「皆…。こちらこそ、これからよろしくお願いします!」
ヒュ~……どーん!
みずき「あ、花火始まったんだ」
あおい「きれい…」
聖「ああ、ここからの眺めは最高だな……」
パワプロ「うん……」
ヒュ~……どーん!!
あおい「ほんとはね、ほんとはちょっと安心してるんだ。このまま誰かが選ばれたら、きっとボク達の仲もぎくしゃくしちゃうんじゃないかって思ってたから……。」
みずき「私はそんな器の小さい人間じゃないけど、でもそうね最近の生活が終っちゃうのが寂しいと思ってたのも事実ね……」
聖「まあ何にせよ、これで終わったわけだ。私たちの一か月のあれこれも。」
聖「さて、ところで先輩さっそくだが、一つ提案があるぞ」
パワプロ「ん?何かな?」
聖「決まっているだろう。人気のない廃神社、交際している男女、時間は夜、そのシチュエーションでやることなど一つしかない。」
パワプロ「え」
みずき「ちょっと!何言ってるのよ!」
あおい「そうだよ、そういうのはまだ早いよ!」
聖「二人は来ないのか?まぁ好きにすると良い。三人と同時に付き合う以上結婚できるのは一人だからな、私は早々にややこをもうけてこのレースのトップに躍り出るとしよう」
みずき「……(先輩の赤ちゃん!……ほ、欲しい!)」
あおい「……(ボクとパワプロ君の子供…。きっといい子になるんだろうな!)」
パワプロ「聖ちゃん!?何言ってるの!!!」
みずき「しょ、しょうがないわね!負けたくないし私も付き合うわよ!」
パワプロ「ちょ、ちょっとみずきちゃん、まで!?」
パワプロ「あおいちゃん二人になんか行ってあげてよ!」
あおい「パワプロ君、初めてだから優しくしてね…」もじもじ
パワプロ(アカン)
三人「さぁ、パワプロ君(先輩!)・・・・・・」にじりにじり
パワプロ「ああああああああああああああ、やだ、服脱がさないで!いやぁ!」
あおい「あばれんなよ!あばれんなよ!」
みずき「そうよパンツ脱がせずらいじゃない!!」
聖(先輩のシャツ、先輩のシャツ)クンカクンカ
パワプロ「た、助けてくれええええええええええええええええ」
みずき「なーに!痛いのは最初だけよ!すぐに気持ちよくなるわ!」
あおい「ほら!そんな風に隠さないで!うまくできないでしょ!」
聖(先輩のパンツ!先輩のパンツ!)もぐもぐ
パワプロ「らめええええええええええええええええええええ」
パワプロ(この後、なんとか貞操は守った僕だけど……これからもこんな幸せな受難はずっと続くだろう。騒がしいこの三人と一緒に……。)
Happy End
3人と同時に付き合うとかありえないだろ…
一人譲るでやん…なさい
とりあえず、ここからやり直し あおい編
あおい(お願い神様!ボクから先輩を奪わないでください!)ドキドキ
………
みずき(私を選ばなかったら許さないんだから……)ドキドキ
………
聖(先輩……)ドキドキ
ザッ
あおい「!」
パワプロ「あおいちゃん来たよ……」
あおい「え、うそ、じゃ、じゃあ……」
パワプロ「うん。あおいちゃん、僕と…、僕と付き合ってください!」
あおい「は、はい!」
あおい「えへへ、あれ何でかな…涙が止まらないや」ぽろぽろ
あおい「おかしいなこんなに幸せなのに…」ぽろぽろ
パワプロ「あおいちゃん…!」ダキッ
あおい「パワプロ君……。」
あおい「パワプロ君!うぅぅぅぅぅうううわーん」ボロボロボロボロ
パワプロ「不安にさせてごめん。優柔不断でごめん。これからは、あおいちゃんに似合う男になるから」ギュっ
あおい「……うん、……うん。ボクもパワプロ君に似合う彼女に成れるように頑張るよ…」
パワプロ「うん。あおいちゃん、愛してる」ギュっ
あおい「ボクも大好きだよ」ギュっ
聖「みずき……」
みずき「あ、聖…。あんたも一人ってことは…」
聖「ああ、つまりそういうことだ」
みずき「あーあ、まぁ先輩魅力的だししょうがないわよねぇ」
聖「……」
みずき「結構自信あったんだけどなぁ…。ま、そういうもんなのかもね」
聖「みずき、すまない胸を貸してもらえないか?」
みずき「え」
聖「……」ギュっ
みずき「え?ちょ、聖?」
聖「うぅぅううぅぅぅううう、先輩…先輩…。」ぼろぼろ
みずき「ちょ、ちょっと聖泣かないでよ、聖に泣かれたら…私…。なくの我慢…できないじゃない…」ぽろぽろ
聖「うぅぅぅうぅうぅううう」ぼろぼろ
みずき「うぅぅううぅぅうぅ、先輩…なんで、先輩ぃ……」ぼろぼろ
聖(結局その日は二人出ずっと抱き合ったまま泣いていた…)
あおい「パワプロ君こっちこっち!」
パワプロ「あおいちゃんのおすすめのお店ってこの辺りなの?」
あおい「うん、そこの奥にあるんだ!スポーツ用品が安く置いてあるんだよ!」
パワプロ「へぇ楽しみだな!」
あおい「えへへ、ずっと楽しみにしてたんだ!パワプロ君とここに来るの!だから、えあ、う、うわぁ」コケ
パワプロ「あ、危ない!」ガシッ
あおい「あ、ありがとう。段差に躓いて転ぶところだったよ…」
パワプロ「うん、気を付けないとね」
あおい「あ、手」ギュっ
パワプロ「え、あ、ごめん。支えようと思って、あおいちゃんの手をとっさに握っちゃった」
あおい「ううん、謝らなくていい。むしろ、もう転ばないようにしっかり握っててよね!」ギュっ
パワプロ「う、うん!」ギュっ
パワプロ(夏の太陽の中で太陽の様な彼女の笑顔を僕はずっとずっと見ていたいと思った)
Another Happy End
戻ったで
>>510
猫駆除だぜ~♪
みずき編
ザッ
みずき「!」
パワプロ「みずきちゃん…」
みずき「ふ、ふん!ずいぶん遅かったじゃない。もう来ないのかと思ったわよ」
パワプロ「ご、ごめん」
みずき「でも、ま、来てくれたし今回はチャラにしてあげる!」
みずき「ところで、ほら言うことはないの?」
パワプロ「え、あ、うん。みずきちゃん僕と付き合ってください!」
みずき「うん!喜んで!」ニッコリ
パワプロ「えぇ…」
みずき「ちょっと何?今の反応」ギロリ
パワプロ「いや、キャラが違う感じがしてさ…」
みずき「あっそ、じゃあ」ギュっ
パワプロ「み、みずきちゃん」
みずき「キャラ違いついでに、はい」チュッ
パワプロ「!!」
みずき「…。えへへ、キスしちゃった…。」ギュっ
パワプロ「みずきちゃん…」
みずき「先輩、もう離さないでね…。ずっとずっと、一緒にいてよね。」ギュっ
パワプロ「……うん」ギュっ
あおい「……。」
あおい「……帰ろう」とぼとぼ
聖「先輩…」
あおい「あ、聖…」
聖「……」
あおい「……」
聖「先輩……」
あおい「……何?」
聖「私たち何が悪かったんだろうか……」
あおい「……」
あおい「少なくともパワプロ君の決めたことだから……僕はそれで…、それで満足だよ……」
聖「……先輩は強いな」
あおい「そうね、後輩の前でみっともないところ見せられないからね」
聖「私は正直もう立ち直れない気さえしている……」
あおい「……ボクも」
聖「なら、先輩、後輩の頼みなのだが…」
あおい「うん」
聖「胸を貸してもらえないだろうか…」
あおい「いいよ、おいで」
聖「失礼する…」ダキッ
>>513
聖「胸を貸してもらえないだろうか…」
あおい「いいよ、おいで」
聖「失礼する…」ダキッ
からのがっぷり四つを想像してしまったワイ。
あおい「……」なでなで
聖「……」
あおい「ボクも今、辛くて苦しいけど…」なでなで
聖「……」
あおい「今は頑張ってお姉さんしてあげる…」なでなで
聖「先輩……」ギュっ
あおい「聖……」ギュっ
みずき「ほらほら!先輩何やってるのよ!」
パワプロ「そんなこと言ったって、荷物が多すぎて!」
みずき「もう、これからまだまだ巡るのになに情けないこと言ってるのよ!」
パワプロ「う、嘘まだあるの…」
みずき「もちろん!これから、靴買って、ネックレス買って、パワ堂のプリン買って」
パワプロ「パワ堂のプリンか美味しいよね」
みずき「ちょっと、言っておくけど一個しか買いませんからね!」
パワプロ「ああ、僕の分だけかな?(すっとぼけ)」
みずき「何言ってるのよ!二人の分に決まってるでしょ?」
パワプロ「え」
みずき「病室の食べさせ合い結局中途半端になっちゃったし、今度は先輩の膝に座らせてもらいながら食べさせてもらうんだから///」
パワプロ「みずきちゃん///」
みずき「と、とにかく!さっさと済ませて一緒に過ごしましょ、せ・ん・ぱ・い!」
パワプロ「うん!」
パワプロ(みずきちゃんはそういいながら微笑んだそれが僕の見たみずきちゃんの最後だった…)
みずき「何不吉なモノローグ入れてるんですか!そのまま幸せになったわよ!」
Another Happy End
帰ったで
あの先に謝っとく…聖ファンめんご!
聖編
ザッ
聖「!」
パワプロ「聖ちゃん……」
聖「せ、先輩!」
パワプロ「聖ちゃん!僕聖ちゃん…」
聖「せんぱああああああああああああああい!!」ダキッ
パワプロ「う、うわあああ!!」ドシン
聖「先輩!来てくれたんだな!信じてたぞ!私の事選んでくれるって信じてたぞ!」ワーイ
パワプロ「う、うん」
聖「先輩……」スルスル
パワプロ「ちょ!」聖ちゃん!何やってるの?!」
聖「何って先輩、心がつながったんなら、次は体でつながるべきだろう。」スルスル
パワプロ「ちょ、ちょっと、待って!その前に!大事なことが!」
聖「その前に…というと、やはり前座か…私にはそんなものいらな…」
パワプロ「違う!」
聖「じゃあ、まさか、避妊具か?私はなまのほうg…」
パワプロ「違う!」
聖「ではなんだ、もしかして脱がれるより脱がすとか破く方が先輩の趣味だったのだろうか」
パワプロ「なんかもう突っ込み疲れたよ……」
パワプロ「とにかくちゃんと聖ちゃんに告白したいからいったん僕の上からどいて」
聖「いやぁ、そうしたいのはやまやまだが、先輩の上でなにするのがとまらなくてな」へこへこ
パワプロ「」
聖「すまない。あと少しで。う…ふぅ…。」ビクンビクン
聖「失礼したゆっくりお話を聞こう」
パワプロ(終始無表情だからちょっと怖い…)
パワプロ「あー、えっと、ボクハヒジリチャンノコトガスキデスツキアッテクダサイ」
聖「なんだ!?その心のこもってない告白は!」
パワプロ「しょうがないだろ!どう考えても聖ちゃんが先走ったのが悪いんだから!」
聖「先走りって!私からはそんな液体出てないぞ!ついてはいないからな!」
パワプロ「黙れ」
パワプロ「こんなこと聞くのは失礼かもしれないけど……、もしかして、聖ちゃんってすっごい……エッチなの?」
聖「何をいまさら」
パワプロ「…oh」
聖「逆に聞くが彼女がエ☐エ☐で何の問題があるのだ?毎晩、子種汁どっぴゅんするのになんら困らないのだぞ。それでころか私が毎晩せがむくらいだ。」
パワプロ「」
聖「それとも、先輩はこんな後輩は嫌いか?先輩の前で猫かぶってて、ついにタガが外れてしまった後輩に嫌気がさしたのか…」
聖「先輩…。すまない。私としても先輩への思いがあふれて抑えられないんだ…。好きって気持ちとリビドーが合わさって、自分でも抑えられないくらいなんだ…」
聖「先輩…こんな後輩だが、本当に付き合ってくれるか?」
パワプロ「もちろん」
聖「!」
パワプロ「即答したのが意外だったかな。でも、聖ちゃんの事ようやくいろいろわかった気がするよ。」
聖「じゃ、じゃあ」
パワプロ「もちろん。僕と付き合ってください!どんな君でも僕が包み込んであげるから!」
聖「よかった。じゃあ、先輩のタオルを持って帰って、何をした後に洗って返しといたこととか。先輩のシャーペンやのりを借りて何に使った後に洗って返したこととか。先輩の箸を……。」
パワプロ「……とりあえず。場所変えて罪状聞こうか(ニッコリ)」
みずき「まったく…大声を聞きつけて来てみれば何やってるのよあの二人(呆れ)」
あおい「なんというかあれはあれでお似合いのカップルだね…。」
みずき「あー、なんだか悲しむタイミング失っちゃった。」
あおい「ボクもなんか興ざめしちゃったかな…」アハハ・・・
みずき「なら、先輩、いっそスイーツでも食べに行かない?近くにいいお店あるし」
あおい「あ、いいよ、じゃあ、おかずはもちろん…」
あおい みずき「パワプロ君の悪口しかないでしょ!」
みずき「よし!きまり!じゃあ早速行きましょう!」
あおい「う、うん、あの二人あのままで大丈夫かな?」
みずき「ふふ、あの二人ならきっと大丈夫でしょ。なにせ、私たちに勝ったんだからね!」
聖「パワプロ先輩こっちだ」
パワプロ「聖ちゃんが見たがってた映画ってこれ?」
『33-4さん@がんばらない』
パワプロ「聖ちゃんがアニメ見たがるなんてちょっと意外だな」
聖「いや、なんでも日本シリーズを題材にした作品らしくてな一度見てみたかったんだ」
パワプロ「野球の話かおもしろそうだね」
聖「ちなみに先輩…今日、映画の後行きたい場所があるんだがいいだろうか?」
パワプロ「いいよどこ?」
聖「あれだ」ユビサシ
『ラブホテル』
パワプロ「」
聖「せっかくの初デートだからないっそ初物は全部済ませてしまってから…」
パワプロ「聖ちゃん…。さすがに我慢しようね?」
聖「そうか、では気が引けるが、いっそ映画館でしてしまうか。青姦が初めてというのは少々あれだが…」
パワプロ「聖ちゃん?そんなことしたら二人とも警察の御用だよ?」
聖「そうか、じゃあ、いっそもう今からホテルに…」
パワプロ「さ、映画の時間だしもう行くよ」スルー
聖「ちょ、先輩!置いて行かないでくれー!」
パワプロ(これからを考えるといろいろ悩ましいけど、聖ちゃんと一緒で僕は幸せだ。)
Another Happy End
聖編 乙女聖
ザッ
聖「!」
パワプロ「聖ちゃん…」
聖「う、嘘、ほんとに選んでくれたのか…この私を…」
パワプロ「うん。僕がたどり着いた答えは、やっぱり聖ちゃんだったよ…」
聖「先輩…、私、私……」うるうる
パワプロ「聖ちゃん、聞いてほしい。」
聖「……はい」ごしごし
パワプロ「僕は聖ちゃんが好きです。僕と付き合ってください!」
聖「もちろん…よろしくお願いしますだぞ!」
パワプロ「聖ちゃん…」
聖「もう、先輩は乙女を待たせすぎだぞ」
パワプロ「ご、ごめんね」
聖「でも…」ガシッ
パワプロ「……」ガシッ
聖「病室で言った通り私は先輩の手の中では恋するただの乙女だ……」
聖「だから、こうして先輩と一緒で幸せだ…」
パワプロ「聖ちゃん…愛してる…」
聖「うん、私もだ。先輩が私を愛してる何倍も私は先輩を愛してるぞ…」
パワプロ「じゃあ僕は聖ちゃんが僕を愛してる何倍も聖ちゃんを愛してるよ…」
聖「まったくしょうがないな。じゃあ、どっちがより愛しているか、今後二人で感じて行こう」
パワプロ「…うん」
みずき「あーあ、結局聖がものにしちゃったか…」
あおい「あの二人お似合いだったもんね…」
みずき「お似合いだって言うんなら私も自信あったんだけどな」
あおい「ボクもあったよ」
みずき「はあ、ま、もう仕方のないことよ」
あおい「みずき…」
みずき「覆水盆に返らずってね、一度決まったことは元には戻らないし、ま、さっぱりしたわ」
あおい「でもみずき、泣いてる」
みずき「!」
あおい「泣きたかったら泣いて良いよ、ボクも…泣いちゃいそうだから…」
みずき「な、何言ってるの、私、わたし……うぅぅぅううぅうぅうううう」ぽろぽろ
あおい「うぅううううぅうううう、パワプロ君、嫌だよ…パワプロ君…大好きなのに…嫌だよ…」ボロボロボロ
みずき「ううぅあうぁああああああぅうぅあぁぁぁっぁx」ボロボロボロ
みずき(私たちの鳴き声は長い間ずっとずっと境内に響き渡っていました…)
聖「先輩!早くしないと映画が始まってしまうぞ!」
パワプロ「ごめんごめん今行くよ!」
聖「えーっと、私たちの映画はこれだ!」
『334(スリーハンドレッド)』
パワプロ「……なんか数あってなくない?」
聖「なんでも334人の怒れる猛虎魂が宿敵(ロッテ)に立ち向かう一大歴史スペクタクルなんだそうだ」
パワプロ「そうなんだ」
聖「さ、とにかく入ろう!見た後はばっちり感想を言い合おうじゃないか!」
パワプロ「うん!楽しみだ」
パワプロ(僕の横には聖ちゃんがいて…。聖ちゃんの横には僕がいる。そんな当たり前のことがずっと続けばいいなっと、僕はその時思った)
Another Happy End
な阪関無
イッチおつやで。
もし新しくスレ建てるならこっちでも宣伝してくれやでー