ワイ「あ、あぁ~ッ!」ココログサグサグサーッ
アンチノ「はい、ワイさんが好きなものを素直に楽しめる時間は終わり。お疲れさまでした」
ワイ「うぅ……カードゲーム君、今まであ、ありがとうございました……」
数週間前、念願のラビットハウスに就職したのだが、『あまりやきう以外のスレが立つとなんJが乗っ取られるのでは』
という懸念の声があり、
結果、チノちゃんが定期的にワイの好きなものをシコシコ叩くようになった。
しかしチノちゃんはなんだか ワイの弱点を知りすぎているみたいで、
いつもいつも不愛想にワイの好きなもの全部粗捜しと人格否定とインキャ叩きを込めた罵倒でコンプレックスを突っついてワイのガラスハートイタイイタイなのだった。
ワイ「トホホ……なんJは楽しいのにインキャ叩きやコンテンツ叩きは心イタイイタイなんだから……あーあ、どうにかしてワイのなんJライフをやさしくて気持ちいいものにしてもらえないかな~、ん?」
深夜なのにアンチノちゃんの部屋から明かりが漏れている。
チノ「よいしょ……よいしょ……」
ワイ(あ、アンチノちゃんが、自分の部屋で色んなゲームソフトや漫画本の売り上げを調べてセルランスレやゲハスレや五等分かぐや様の対立煽りスレを立ててる!?)
アンチノ「ふぅ……こんなものですかね……。もっとファンの皆さんに不愉快になってもらえるように頑張らないと……」
ワイ「アンチノちゃーん!」 ビターンッ!
チノ「ひゃあッ!?」
ワイ「あ、アンチノちゃーん! ごめんよーッ! アンチノちゃんは毎日貴重な時間を人が好きなものを叩くために使って何も楽しいことがない自分を慰めるのに必死な悲しい人間だったのにワイはそんなことも知らずに……ッ!
ハフッ!ハフッ! アンチノちゃんの心から漂う腐りきった肥溜めみたいな腐臭やな臭い!」
アンチノ「ど、ドサクサにまぎれて匂いを嗅がないでください!」
ワイ「ご、ごめんねチノちゃん……!」
アンチノ「べ、別に、自分より下だと思い込める人間見つけて自尊心しこしこ練習するくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、私は人生を楽しむのが下手で、あんまり気持ちよくなれないから」
ワイ「そ、そんなことないよ! 何かを純粋に楽しもうとするその気持ちだけで人は素敵なものを見つけられるんだよ! あっ、そ、そうだ! チノちゃんパソコン出して!」
チノ「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今からコンテンツの楽しみかた教えるからね!
悪いところは見ず他と比べず加点方で評価して何かの悪口を言わないように心がけようね!
悪いところをわざわざ口に出すのはみんなが不愉快になるからやめようね!
他人が楽しんでるところに割り込んでくっさ死ねとかつまんねとか言うのは中二病っぽくて寒いからやめようね!
他人を不愉快にさせる言葉をずっと考えて楽しそうな人を引きずり下ろそうとしても絶対に絶対に幸せにはなれないからやめようね!」
チノ「わ、ワイさん···」
ワイ「ウオーッ! チノ! お前のパソコンのアンチレス用の作画崩壊画像集と売り上げリスト消してやるぞ!」ゼンケシーッ
チノ「ひゃあッ!」
ワイ「くっ、ふぅ……! 心がす、すっきりしたぁーッ!」
チノ「ほんとうです……で、でもなんで……?」
ワイ「それはね……チノちゃんの心に人の心が戻ったからだよ! 楽しんでる人を無闇に傷つけてマウントを取るのではなく自分が楽しくなるために生きる正常な人としての心がね!」
チノ「私の心……」
ワイ「そう! だから流行りものやみんなが楽しんでるものの粗を探して叩くのなんて世界一無駄な行為なんだよ!
今ここを見ている全国のまだやり直せるアンチノちゃんは
こんな肥溜めみたいなところで自分より下を見つけて叩いたり格上に嫉妬したり特定の人たちの対立を見て嘲笑ったりするんじゃなく
好きなものを堂々と好きと行って美味しいものを食べて素直にいいものをいいと言える全うで幸せな感受性を養わなきゃダメだよ!
ここに一杯いる世間や他のなんJ民へのマウントに命賭けたひねくれたおっさんになっちゃダメだよ!」
チノ「す、好きって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、私がまともになる秘訣を教えて貰えませんか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイ達は一晩中
実家でマクドナルドのハンバーガーと半額の惣菜を食べながら
カードゲームをしてswitchとPS4を楽しみ
AT車でドライブに行き車の中でアイドルの曲をかけアニメ実況をして次の日の朝には起き上がれないほど疲弊していた。
でもまぁ、ひねくれた見方で心理学者みたいな分析でマウント取るのをやめて素直な感性を取り戻してくれただけで結果オーライ! 終わり