家康「あ、あぁ~ッ!」 ブリブリュリ(ry
信玄「はい、今日の合戦は終わり。お疲れさまでした」
家康「うぅ……あ、ありがとうございました……」
5年前、信長が念願の上洛を果たしたのだが、『近畿で信長を野放しにすると寺社勢力が皆焼き討ちされるのでは』
という懸念の声があり、結果、本願寺ちゃんが定期的に信長の近くの大名に侵攻を要請してくれるようになった。しかし信玄ちゃんはなんだか
家康のことがキライみたいで、いつもいつも不愛想にお城コツンコツンして、領土イタイイタイなのだった。
家康「トホホ……信玄ちゃんもう寿命なのに軍略はツヨイツヨイなんだから……あーあ、どうにかして信長ちゃんの援軍詐欺詐欺をやめて一緒に戦ってもらえないかな~、ん?」
多勢なのに信玄ちゃんの軍勢が魚鱗の陣を布いている。
信玄「よいしょ……よいしょ……」
家康(ち、信玄ちゃんが、三方ヶ原でワイ本人を目の前に浜松城の素通りをしている!?)
信玄「ふぅ……こんなものですかね……。もっと挑発に乗ってもらえるように頑張らないと……」
家康「信盛ちゃーん!」 バターンッ!
佐久間信盛「ひゃあッ!?」
家康「チ、信盛ちゃーん! ごめんよーッ! 信長ちゃんは毎日ワイのために援軍派遣してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ!
ハフッ!ハフッ! 信盛ちゃんの戦いたくないオーラひどい匂い!」
信盛「ど、ドサクサにまぎれて気持ちを感じ取らないでください!」
家康「ご、ごめんね信盛ちゃん……!」
信盛「べ、別に、援軍送り込むくらい普通です……。それが信長様の命令なんですから……。それと、私は消極的で、あんまり武田軍とは戦いませんから」
家康「そ、そんなのないよ! 信盛ちゃんのその軍勢でワイは十分心強いんだよ! あっ、そ、そうだ! 信盛ちゃん兵士出して!
信盛「こ、こうですか?」
家康「そう! それじゃあ今から出陣するからね! 信玄ちゃんの騎馬隊にドッピュするからね! ちゃんと加勢してね!」
兵士一同「えっ、えっ?」
家康「ウオーッ! 信玄! 先駆け山県昌景に突撃するぞ!」ドドドドドドーッ!
徳川・織田軍「ひゃあッ!」ビシャーッ(血が噴き出る音)
家康「くっ、ふぅ……! す、すっごい犬死が出たぁーッ!」
信盛「ほんとうです……で、でもなんで……?」
信玄「それはね……家康ちゃんの軍勢が、ワイの思惑通り動いたからだよ! 家康ちゃんの罠に思いをやらない未熟さがね!」
家康「私の未熟さ……」
信玄「そう! だから、目の前で侮られたことに対する報復なんて、二の次なんだよ! 天下統一は、短気な人にやってもらうより、忍耐強い人にやってもらうのが一番いいんだよ!」
家康「す、忍耐って……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、合戦に付き合ってもらってもいいですか?」
信玄「もちろん!」
その後、信玄は2時間家康ちゃんの兵士に猛攻を続けたが次の日の朝は起き上がれないほど老衰していた。
でもまぁ、木曽義昌の裏切り以来、武田軍はみるみる衰退して豊臣政権を経て家康は忍耐を身につけて征夷大将軍になったので結果オーライ! 終わり
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