ワイ「あ、あぁ?ッ!」 汗ドバドバドバドバァーー!
太陽「はい、今日の日照時間は終わり。お疲れさまでした」
ワイ「うぅ……あ、ありがとうございました……」
二十数年前、念願の地球に生まれたのだが、『自然豊かなこの星で人間を野放しにすると皆レ〇プされるのでは』
という懸念の声があり、結果、太陽ちゃんが定期的にワイの作物を育ててくれるようになった。しかし太陽ちゃんはなんだか
ワイのことがキライみたいで、いつもいつも不愛想に日光ジリジリして、からだイタイイタイなのだった。
ワイ「トホホ……太陽ちゃんありがたいのに日光ジリジリはイタイイタイなんだから……あーあ、どうにかして太陽ちゃんの夏の日差しをやさしくて気持ちいものにしてもらえないかな?、ん?」
深夜なのに太陽ちゃんの部屋から明かりが漏れている。
太陽「よいしょ……よいしょ……」
ワイ(た、太陽ちゃんが、自分の部屋で月を相手に日光ジリジリの練習をしている!?)
太陽「ふぅ……こんなものですかね……。もっと気持ち良くなってもらえるように頑張らないと……」
ワイ「太陽ちゃーん!」 バターンッ!
チノ「ひゃあッ!?」
ワイ「た、太陽ちゃーん! ごめんよーッ! 太陽ちゃんは毎日ワイのために日光ジリジリの練習してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ!
ハフッ!ハフッ! チノちゃんの熱核融合ふとももいい匂い!」
太陽「ど、ドサクサにまぎれて匂いを嗅がないでください!」
ワイ「ご、ごめんね太陽ちゃん……!」
太陽「べ、別に、日光ジリジリ練習するくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、私は下手で、あんまり気持ちよくなってもらえないから」
ワイ「そ、そんなことないよ! 太陽ちゃんのその気持ちだけでワイは十分気持ちいいんだよ! あっ、そ、そうだ! 太陽ちゃんソーラーパネル出して!
太陽「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今から自家発電するからね! 太陽ちゃんのやわらかソーラーパネルでクーラーつけるからね! ちゃんと受け止めてね!」
太陽「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! 太陽! ぷにぷにソーラーパネルが発電してるぞ!」エアコンギュイイイイイイン!
チノ「ひゃあッ!」ビシャーッ
ワイ「くっ、ふぅ……! す、すっごい涼しい風が出たぁーッ!」
太陽「ほんとうです……で、でもなんで……?」
ワイ「それはね……太陽ちゃんの光エネルギーが、ソーラーパネルに伝わったからだよ! 太陽ちゃんの人の子を思いやる優しさがね!」
太陽「私のやさしさ……」
ワイ「そう! だから、テクニックなんて、二の次なんだよ! 日光ジリジリは、上手い人にやってもらうより、好きな人にやってもらうのが一番気持ちいいんだよ!」
太陽「す、好きって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、練習に付き合ってもらってもいいですか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイは一夏中太陽ちゃんの光をソーラーパネルに当て続けて次の日は外に出られないほど快適に過ごしていた。
でもまぁ、その日以来、夏至が過ぎて太陽ちゃんの日差しが弱まり涼しい秋になったので結果オーライ! 終わり