外国為替証拠金取引(FX)で生じた顧客の損失を補填したとして、東京地検特捜部は20日、金融商品取引法違反容疑で、証券会社「YABE証券」の取締役で実質経営者の矢部明雄容疑者ら3人を逮捕した。
矢部容疑者は、プロ野球・頑張パワフルズの元外野手。特捜部は3人の認否を明らかにしていない。
他に逮捕されたのは、同社社長の若菜初美容疑者と、同社経理担当で商品先物取引業者「ピーナッツインベスト」取締役の土中実容疑者。証券取引等監視委員会が2月、YABE証券本社など関係先を強制調査し、特捜部と共に関係者の事情聴取を進めていた。
矢部容疑者の逮捕容疑は、2016年7月~19年1月、同社の顧客8人の損失を補填するため、顧客側へ計約33万4000円を提供した疑い。
関係者などによると、矢部容疑者らは、顧客に開設させた「ピーナッツインベスト」の店頭デリバティブ取引口座を利用するなどし、損失分を穴埋めしていた。顧客とのトラブル回避などが目的だった可能性がある。
矢部容疑者は、2013年のドラフト会議で育成指名され、パワフルズに入団するも、僅か1年で引退。引退以降は就職先が無く、自分で証券会社を起業するなどしていた。
なお、特捜部は矢部容疑者について、取り調べが完了次第死刑にする方針。
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