ワイ「あ、あぁ~ッ!」 ザクザクザクザクーッ!
チノ「はい、今日の発掘は終わり。お疲れさまでした」
ワイ「うぅ……あ、ありがとうございました……」
数年前、念願の毎日新聞社に就職したのだが、『重大な発見をしまくる天才アマチュア考古学者を追跡しないとスクープを逃すのでは』
という懸念の声があり、結果、ワイが定期的にチノちゃんの取材をすることになった。しかしチノちゃんはなんだか
ゴッドハンドみたいで、いつもいつも的確に地面ホリホリして、ワイのお仕事キツイキツイなのだった。
ワイ「トホホ……チノちゃんアマチュアなのに地面ホリホリはズバリズバリなんだから……あーあ、どうにかしてチノちゃんに発掘ペースを落としてもらえないかな~、ん?」
深夜なのにチノちゃんが地面を掘っている。
チノ「よいしょ……よいしょ……」
ワイ(ち、チノちゃんが、自分で掘った穴に石器を埋め直している!?)
チノ「ふぅ……こんなものですかね……。もっと自然に見えるように頑張らないと……」
ワイ「チノちゃーん!」 パシャーッ!
チノ「ひゃあッ!?」
ワイ「チ、チノちゃーん! ばかやろーッ! チノちゃんが毎日自分のために石器埋め埋めしてたからワイはいつも残業で……ッ!
ハフッ!ハフッ! チノちゃんの捏造新発見お金の匂い!」
チノ「ど、ドサクサにまぎれて匂いを嗅がないでください!」
ワイ「ご、ごめんねチノちゃん……!」
チノ「べ、別に、捏造くらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、私はアマチュアで、あんまり専門的な知識がないから」
ワイ「そ、それなら趣味としてやってろよ! チノちゃんのその行動でワイは十分迷惑被ってんだよ! あっ、そ、そうだ! チノちゃん残りの石器出して!
チノ「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今から撮影するからね! チノちゃんの捏造証拠残すからね! この先の人生もちゃんと受け止めてね!」
チノ「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! チノ! かちかち石器撮るぞ!」パシャパシャパシャーッ!
チノ「ひゃあッ!」ビクーッ!