ワイ「あ、あぁ~ッ!」
チノ「はい、今日の逆張りは終わり。お疲れさまでした」
ワイ「うぅ……あ、ありがとうございました……」
ここ最近、世間で鬼滅ブームが流行っているのだが、『ここまで来たら読まない方がカッコいいのでは』
という懸念の声があり、結果、チノちゃんが鬼滅を読まないようになった。しかしチノちゃんはなんだか本当は我慢してるようで、いつまでもいつまでもブームに乗らないで、ワイの心はツライツライなのだった。
ワイ「トホホ……チノちゃんほんとは鬼滅読みたいのに逆張りがヒドイヒドイなんだから……あーあ、どうにかしてチノちゃんに鬼滅を見てもらえないかな~、ん?」
深夜なのにチノちゃんの部屋から明かりが漏れている。
チノ「鬼滅は絵が下手!……説明口調!」 ??
ワイ(ち、チノちゃんがおんjで鬼滅逆張りスレを立てている!?)
??チノ「ふぅ……こんなものですかね……。もっと鬼滅を叩いておかないと……」 ??
ワイ「チノちゃーん!」 バターンッ! ??
チノ「ひゃあッ!?」
??ワイ「チ、チノちゃーん! ごめんよーッ! チノちゃんは鬼滅を読まないだけじゃなくて見栄を張っておんjで逆張りスレを立ててたのにワイはそんなことも知らずに……ッ! ハフッ!ハフッ!!鬼滅の興行収入はもう既に300億越え!!」
チノ「ど、ドサクサにまぎれて鬼滅映画の自慢をしないでください!」
ワイ「ご、ごめんねチノちゃん……!」
チノ「べ、別に、逆張りスレを立てるくらい普通です……。鬼滅は別に面白くないんですから……。それに、私は本当に興味ありませんから」
ワイ「そ、そんなことないよ! チノちゃんは本当は鬼滅に興味があるんだよ!ココアちゃんとリゼちゃんの会話に入れないのを悔しそうにしてたのを知ってるんだよ!あっ、そ、そうだ! チノちゃん今から出かける準備して! 」
チノ「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今からトーホーシネマズに行くからね!!鬼滅の映画を見に行くからね!! ちゃんと受け止めてね!」
チノ「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! チノ! 鬼滅の刃無限列車編を見るぞ!」
チノ「ひゃあッ!」ビシャー
ワイ「くっ、ふぅ……!れ、煉獄さんは負けてないんだぁーッ!」 ナミダボロボロボロ~!!!
チノ「グスッ…ほんとうです…グスッ…で、でもなんで…?…グスッ」
ワイ「それはね……煉獄さんがかっこいいからだよ!それに映画の映像と音響もね!」
チノ「映像と音響……」
ワイ「そう! だから、漫画なんて、二の次なんだよ! チノちゃんは、漫画から読むより、アニメから見るのが一番なんだよ!」
チノ「アニメって……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、U-NEXTに加入してももいいですか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイは一晩中チノちゃんと一緒にアニメ26話を続けて次の日の朝は起き上がれないほど疲弊していた。
でもまぁ、その日以来、チノちゃんが会話をするとき、読んでないやつにキメハラするようになったので結果オーライ! つづく