彡(^)(^)「はー盾の勇者おもろいやん!」
彡(゚)(゚)「しかし、学校にも通わず部屋に引きこもって早1年」
彡(゚)(^)「せや!そろそろ引きこもりも飽きてきたしワイも異世界転移したろ!」
彡(゚)(゚)「とは言うもののどうしたもんか」
彡(゚)(゚)「……盾の勇者では何か向こうから召喚されたんやったか?」
彡(^)(^)「でも召喚されるのを待つのも何やし自分から行ったろ!」
彡(゚)(゚)「そのためには異世界に転移するための魔法を作らなあかんな」
彡(゚)(゚)「まあ、ワイは有能やし何とかなるやろ」
彡(゚)(゚)「まずは座禅でも組んでみよか」
彡(゚)(^)「精神を統一することでアストラル界から魔力を引き出すんや!」
彡(-)(-)「……」
彡(゚)(^)「せっかくやし読経もしたろ」
彡(-)(-)「……色即是空、空即是色……」
~~~3日後~~~
J( ‘ー`)し「やきう!3日も部屋にこもってご飯も食べないで何してるの!?」
J( ‘ー`)し「扉開けるわよ!」がちゃがちゃ
彡(。)(;)「はん……にゃーはーらー……みーつー」
J( ‘ー`)し「な、何してるの!」
彡()()「わ、ワイは異世界に……」
J( ‘ー`)し「いいから病院行くわよ!」
彡(゚)(゚)「はえ~衰弱してるとか何とかで入院させられた上に点滴うたれたわ」
彡(゚)(゚)「しかも家に帰る条件は、定期的な検診と毎日精神安定剤を服用しろやと……」
彡(゚)(゚)「まぁ、マッマに異世界転移を邪魔されることに比べればマシか」
彡(゚)(^)「それに、予想外なことにこの精神安定剤ってのには思わぬメリットがあったで」
彡(゚)(゚)「薬を飲むと気分が落ち着いて、思考がすっきりしてくるんや」
彡(゚)(゚)「それになんだか胸のあたりがポカポカして、不安が解消された気がするんや」
彡(゚)(゚)「これは、薬の副作用でアストラル界の接続が容易になっとるんやないやろうか」
彡(゚)(゚)「しかも検証によって、薬の数を増やせば増やすほどその効果があがることがわかったで」
彡(^)(^)「これでまた一歩、異世界転移にワイは近づいたんや!」
~~~それからしばらくして~~~
彡(●)(●) 「あれ……?なんや違和感が」
彡()() 「ファッ!なくなっとる!」
彡()() 「あんなにたくさんあったはずの精神安定剤がすっかり無くなっとる!」
彡(゚)(゚) 「……しかしなんでや?」
彡(●)(●) 「そうか!わかったで!」
彡(●)(●) 「ワイの異世界転移魔法が発動して、薬はみんな異世界に飛んで行ってしまったんや!」
彡(゚)(゚)「なんや、まずは魔力を手に入れるつもりやったが」
彡(^)(^)「ワイが有能すぎたせいで、もう異世界転移魔法を発動させるまでになっていたとは思いもせんかった」
彡(-)(-)「しかし、魔法を発動させた割には魔力を使った感覚がないんや……」
彡(●)(●) 「そうか!わかったで!」
彡(゚)(゚)「薬を飲んでワイの精神が高まっている時、ワイの胸がポカポカと温かく感じた」
彡(゚)(゚)「あの温かさが魔力そのものやったんや」
彡(●)(●)「つまり、魔力というのは熱エネルギーそのものだということや!」
彡(゚)(゚)「さて、異世界転移魔法が使えるようになったのはいいけど、実際のところどれくらいの大きさのものまで送れるんやろか」
彡(゚)(゚)「ワイの家ごと異世界に送れれば現代科学技術で異世界無双できるんやが」
彡(゚)(゚)「実験してみるか」
彡(゚)(^)「まずは家の庭で捕まえたバッタで試してみるで」
彡()()「……だめや、どんだけ念じても異世界転移せん」
彡(゚)(゚)「生き物を送るにはワイの魔力じゃ足らんのやろうか?」
彡(^)(^)「せや、魔力が足りんていうなら補ってやればええんや!」
彡(゚)(^)「せやな、庭で枯れ木を集めて火を燃やすで!」ぼっ
彡(゚)(゚)「魔力=熱エネルギーなんやからこれでいけるやろ」
彡(^)(^)「成功や!たき火の中にバッタを放り込んだらバッタが跡形もなく消え去った!」
彡(゚)(^)「次は小鳥さんや!」
彡(。)(;)「……ヴぉうぇ……失敗や……しかも小鳥さん死んでしもうた……」
彡(;)(;)「ごめんよ……ごめんよ……」
彡(。)(;)「なんでダメやったんやろ……」
彡(゚)(゚)「せや、たき火程度じゃ魔力が足らなかったんや」
彡(゚)(゚)「そのせいで異世界に転移できないで、火に焼かれてしまったんや」
彡(゚)(゚)「ごめんなさい小鳥さん、ワイが馬鹿なばっかりに」
彡(●)(●) 「せやけど、この失敗を糧にワイは前にすすむで!」
彡(●)(●) 「とりあえず、小鳥さんは庭に埋めて般若心経唱えたろ」
~~~しばらくして~~~
彡(●)(●) 「成功や!」
彡(●)(●) 「やっぱり火力不足が原因やったんや!いやあ、頑張って夜の学校に忍び込んで焼却炉を使った甲斐があったで!」
彡(●)(●) 「さて、次は猫さんや!」
彡(●)(●) 「……成功や!」
彡(●)(●) 「次はTDNや!」
彡(●)(●) 「成功や!」
彡(●)(●) 「ふひひひひ!自分でもびっくりするぐらい順調や!」
(´・ω・`)「そこに誰かいるの?」
彡(゚)(゚)「ん?」
(´・ω・`)「あ、やきうのお兄ちゃん」
(´・ω・`)「なに?もう引きこもるのやめたの?」
彡(●)(●) 「あぁ……ちょうどええ。そろそろ体の大きいサルで実験したかった頃や……」
(´・ω・`)「ん……焼却炉に火をつけて何をしていたの?」
(´・ω・`)「どうしたのお兄ちゃん?そんなバットなんてもって?」
(´;ω;`)「え、ちょっと目が怖いよお兄ちゃん!え、わ、うわああああああああああああああああ」
彡(●)(●) 「……」
彡(●)(●)「さて、やるか」
~~~
彡(゚)(゚)「実験は失敗やった。しかも、火に巻かれて目が覚めたサルが焼却炉の中で大暴れしたせいで、焼却炉にヒビが入ってしまった」
彡(゚)(゚)「もう実験はできんな……よし、そろそろ覚悟をきめるか」
彡(゚)(^)「石橋は十分に叩いたんや、何とかなるやろ」
彡(^)(^)「魔力不足による転移の失敗は怖いが、ワイにできる限りの最大の火力を用意するで!」
~~~
彡(。)(;)「……ぜぇぜぇ、はぁ街中に灯油を巻いて回るんがこんなに重労働やとわ」
彡(^)(^)「しかし、一晩で何とか巻き終えたで!さすが有能なワイやな!」
彡(゚)(゚)「さて、火をつけるで!」ぼっ
彡(^)(^)「おぉ!ワイの部屋を起点に街中に火が広がっていく!まるでドミノ倒しみたいですごい綺麗や!」
彡(●)(●) 「おっと見とれてる場合やない精神を集中させるんや!はんにゃーはーらーみーつー」
彡(^)(^)「喉が焼けるぅ!でも失敗したら待っているのは死や!ワイは負けへんで!」
彡(●)(●) 「お、外からサルたちの悲鳴が聞こえてくるで!」アツイヨータスケテーキャー
彡(●)(●) 「さあ、街中のみんなにもせっかくチャンスを与えたんや、悲鳴を上げてる場合じゃないで!」
彡(●)(●) 「精神を高めるんや、異世界を望むんや、魔力をためるんや!」
彡(●)(●) 「みんなで行くんや!夢の異世界へ!」
~~~
彡(゚)(゚)「はっ!ここはどこや?」
彡(゚)(゚)「空が血の色みたいに赤いし、月の色がエメラルドみたいな緑色や」
彡(^)(^)「成功や!ワイは遂に異世界に転移したんや!」
彡(゚)(゚)「でも、周りに誰もおらん。どうやら転移に成功したのはワイだけやったみたいやな」
彡(●)(●) 「ははははは!あの街で、有能なのはワイだけやったということか!なんや笑えるな!」
???「こんにちは」
彡(゚)(゚)「お、なんや?」
彡()()「って!なんやお前!頭に角生えとるし、肌の色が浅黒いで!」
彡(゚)(゚)「ははぁん、おまえ魔物やな?」
彡(゚)(゚)「異世界転移してきた勇者たるワイを迎えにきたんか?それとも排除にきたんか?」
彡(゚)(^)「ほらほら、早く答えてみ!ただ気を付けろよ」
彡(^)(^)「次のお前の言葉が、人生最後の言葉になるかもしれんのやからな」
???「……」
彡(゚)(゚)「……」
おわり