源頼朝「よ、義経ちゃん！　やり過ぎないでね！」　義経「うるさいですね……」頼朝「うぅ……ど、どうすんだこれ……」

平家「あ、あぁ～ッ！」　ゴボゴボゴボ！（安徳天皇も沈む音）

義経「はい、源平合戦は終わり。お疲れさまでした」

頼朝「うぅ……ど、どうすんだこれ……」

数年前、池禅尼の嘆願などにより伊豆に流されたのだが、『平清盛とその一族が好き放題してるからぶっ殺せ（要約）』
という以仁王の令旨があり、挙兵した結果、初対面なのにやたら好感度の高い自称弟が馳せ参じてくれた。しかし義経ちゃんはなんだか
戦の作法を知らないみたいで、いつもいつも指示無視したり山賊戦法したりして、遂には平家イナイイナイなのだった。

頼朝「トホホ……義経ちゃんのせいで戦後構想瓦解して胃がイタイイタイなんだから……あーあ、後白河法皇のねちねちした追求どうにかしてかわさないとな～、ん？」

梶原景時らから義経ちゃん弾劾の書状が届いている。

頼朝「ど、ドサクサにまぎれて追討の宣旨出さないでください！」

後白河法皇「ご、ごめんね頼朝ちゃん……！でも別に、身内争いくらい普通でしょ……。それが源氏なんですから……。それに、朝廷としては武士が体のいい道具であってほしくて権力は持ってもらいたくないから」

頼朝「そ、それが嫌なんだよ！　もう朝廷の使いっ走り御免なんだよ！　あっ、そ、そうだ！　チノちゃん千騎の兵を率いて入京して！」

チノ「こ、こうですか？」

頼朝「そう！　それじゃあ今から義経追討するからね！　後白河法皇に院宣出させるからね！　守護・地頭の設置もさせてね！」

後白河法皇「えっ、えっ？」

頼朝「ウオーッ！　法皇！　院宣出せよ！」ドピュドピュドピューッ！

後白河法皇「ひゃあッ！」ビシャーッ（院宣を出す音）

奥州平泉

藤原秀衡「くっ、ふぅ……！　す、すっごい濃いのが来たぁーッ！」

義経「ほんとうです……で、でもなんで……？」

藤原秀衡「それはね……、義経ちゃんを理由に奥州も潰す気なんだよ！　幕府の背後に独自政権があることを危険視してね！」

義経「奥州を潰す……」

藤原秀衡「そう！　もはや、鎌倉との衝突は避けられないんだよ！　国衡・泰衡・義経の三人一味で頼朝の攻撃に備えてもらうのが一番いいんだよ！」

義経「が、合戦ですか……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、匿ってもらってもいいですか？」

藤原泰衡「駄目です」
その後、頼朝は官位を欲しがる武士や義経の動きに便乗する不穏分子、朝廷の対処に疲弊していた。
でもまぁ、義経追討の名目で、全国に守護地頭を置けて朝廷から支配権奪えて奥州藤原氏打倒もできたので結果オーライ！　終わり