ワイ「あ、あぁ~ッ!」 お祈りメールドピュドピュドピューッ!
日立製作所「はい、今回の募集は終わり。お疲れさまでした」
ワイ「うぅ……あ、ありがとうございました……」
数年前、念願のF欄大学に進学したのだが、『F欄大学卒で就活を適当にやるとまともな企業に就職できないのでは』
という懸念の声があり、結果、企業ちゃんが定期的にワイにインターンの応募をさせてくれるようになった。しかし企業ちゃんはなんだか
ワイのことがキライみたいで、いつもいつも不愛想にエントリーシートビリビリして、ワイの心がイタイイタイなのだった。
ワイ「トホホ……企業ちゃんは魅力的なのにワイのことはイラナイイラナイなんだから……あーあ、どうにかして企業ちゃんのインターン参加を易しくて気持ちいものにしてもらえないかな~、ん?」
深夜なのに企業ちゃんのオフィスから明かりが漏れている。
伊藤忠商事「よいしょ……よいしょ……」
ワイ(ち、企業ちゃんが、自社のオフィスで大量のエントリーシートを相手に足切りの練習をしている!?)
企業「ふぅ……こんなものですかね……。もっと選考が早く済むようにように頑張らないと……」
ワイ「企業ちゃーん!」 バターンッ!
企業「ひゃあッ!?」
ワイ「チ、企業ちゃーん! ごめんよーッ! 企業ちゃんは毎日会社のために学歴での足切りの練習してたのにワイはそんなことも知らずに……ッ!
ハフッ!ハフッ! 企業ちゃんの社員の出身校いい大学!」
三菱重工「ど、ドサクサにまぎれてわが社のHP見ないでください!」
ワイ「ご、ごめんね企業ちゃん……!」
パナソニック「べ、別に、ES足切りするくらい普通です……。それが私のお仕事なんですから……。それに、インターンは高倍率で、あんまり参加してもらえないから」
ワイ「そ、そんなことないよ! 企業ちゃんのその気持ちだけでワイは十分心が痛いんだよ! あっ、そ、そうだ! 企業ちゃんおてて出して!」
企業「こ、こうですか?」
ワイ「そう! それじゃあ今からES出すからね! 企業ちゃんのやわらかおててにドッピュするからね! ちゃんと受け止めてね!」
企業「えっ、えっ?」
ワイ「ウオーッ! 企業! ぷにぷにおててに出すぞ!」ドピュドピュドピューッ!
島津製作所「ひゃあッ!」ビシャーッ
ワイ「くっ、ふぅ……! す、すっごい雑なのが出たぁーッ!」
企業「ほんとうです……で、でもなんで……?」
ワイ「それはね……企業ちゃんの気持ちが、ワイに伝わったからだよ! 企業ちゃんの自社を思いやる学歴主義がね!」
三井住友銀行「私の学歴主義……」
ワイ「そう! だから、ワイのことなんて、二の次なんだよ! インターンは、無能の可能性が高いF欄大学生より、高学歴にやってもらうのが一番いいんだよ!」
デンソー「む、無能って……はわわ……あ、あの……もうちょっとだけ、練習に付き合ってもらってもいいですか?」
ワイ「もちろん!」
その後、ワイは一晩中企業ちゃんのおててにクソ雑魚ES提出を続けて次の日の朝は起き上がれないほど疲弊していた。
でもまぁ、その日以来、インターン応募をするとき企業ちゃんがメールで「お祈り申し上げます」と送ってくれるようになったので結果変わらず! 終わり